午後遅く、高校生の孫から電話がかかってきた。学校へは自転車で通っている。駅前の駐輪場に止めておいた自転車がパンクしたという。
「ペッペのそばのファミマにいる、迎えに来て」。両親は働いている。どちらもいない。代わってこちらにSOSが入った。
たまたま「キョウヨウ(今日、用)」も「キョウイク(今日、行く)」もすんで、午後はフリーだった。
「ペッペ」と「ファミマ」が頭の中で行ったり来たりする。というより、ファミマって、どこにあるの?
それで、「ペッペの前、線路のそばの道路にいてくれ」といったのだが、ちゃんと伝わらなかったようだ。着いて待っても孫は現れない。
こちらから電話を入れると、「ファミマの前にいる」という。そこがどこなのか、頭に浮かばない。再度「こっちまで来てくれ」と念を押す。少したって、孫がやって来た。
方向から類推して、ファミマはあそこか。いわき駅近くのアルファ―ワンの斜め前のコンビニらしいと、ようやく合点がいった。
駅前から自宅まで歩けば1時間以上はかかる。帰るとサッカーの練習がある。「練習場まで送っていくか」というと、母親が送ってくれるという。
夏井川のハクチョウウォッチングを兼ねて、堤防に出た。すると、「毎日、ここを通ってる」という。おお、通学路だったか。
朝晩、国道6号~同399号を利用するより、断然いい。安全だ。それに、と思う。堤防を行き来すれば、ハクチョウその他の水鳥が目に入る。
つい、説明を始める。「ほら、そこ(の波消しブロックの上)にカワウとアオサギがいる」「中州にいるのはカモ」
「調練場、サケのやな場の下流な、そこにハクチョウが飛来したんだ。見たか」「まだ見てない」
やな場はもうできてもいいはずだが、まだ影も形もない。まさか温暖化の影響でサケが帰って来なくなったわけではあるまい。気になるところではある。
堤防が通学路と聞いて、なんとなくうれしくなったのは、孫が川を、空を、その日々の変化を体全体で感じ得るからだ。
今季、神谷の夏井川でハクチョウを見たのは、三島(小川)で初飛来を確認した翌日、10月19日だった。
後日、新川合流部でも羽を休めていたが、以後は姿を見ない。合流部の下流では堆積した土砂の除去工事が行われている。これではハクチョウも落ち着いて羽を休めることはできないだろう。
10月30日の朝、藤間の直売所へ行った帰り、河口から右岸の堤防に出た。もしかして河口付近に飛来していないか。
図星だった。ここでも土砂除去工事が行われている。河口近くで川幅が広いためか、工事も気にせずに8羽、ちょっと離れて4羽が羽を休めていた。8羽のうち、画像を拡大して4羽をアップする=写真。
堤防を行き来する楽しみがこれである。孫もリバーウォッチングを楽しみながら行き来しているといいのだが。