2009年10月16日金曜日

コハクチョウ飛来


きのう(10月15日)早朝、夏井川の堤防を歩いて自宅近くまで戻って来たときのこと。「コー、コー」という鳴き声が背後から聞こえてきた。振り返ると、コハクチョウ14羽が編隊を組んで飛んでいた。夏井川の上空あたりだ。下流から上流へ向かい、すぐ折り返して下流へ向かった=写真。万歩計付きのケータイを見たら、午前6時45分だった。

いわき市内の夏井川では、コハクチョウが越冬の場所にしている3カ所のうちのひとつ、平・塩~中神谷地内だ。あとで、夏井川白鳥を守る会のHPをのぞいた。すでに10日には中心的な越冬地・平窪に飛来していた。11日、12日の記事からすると、とどまる個体より南下する個体が多いらしい。

にしても、今年の飛来は早い。平成19年の10月14日、同5年の13日をこえて新記録だと、守る会の記事にあった。

飛来を目撃したので、すぐ車でコハクチョウを追った。が、どこにも姿がない。夏井川の河口近くへ行くと、残留コハクチョウの「左助」のために軽トラでえさやりに通っているMさんがいた。ほぼ4カ月ぶりにMさんと話をした。

Mさんは、コハクチョウが中神谷の上空に現れたことを知らなかった。それはそうだろう。飛来はたかだか15分ほど前のことだ。たまたま私が目撃してコハクチョウを探しに来たら、Mさんと遭遇しただけなのだから。

飛来初期のコハクチョウは落ち着かない。塩~中神谷地内では今、河川改修工事が行われている。何台もの重機が動き回り、ダンプカーが次から次に行ったり来たりしている。なおさら羽を休めるまでには時間がかかる。

で、Mさんには前から気になっていた残留コハクチョウの消息を尋ねた。最古参の「左助」は河口近くにいて「元気だ」とMさん。残る「左吉」と「左七」は確か、5月末から6月初めまでは寄り添って中神谷地内にいた。そのあと、姿が見えなくなった。

Mさんの話では、2羽はいったん河口から横川を伝って仁井田浦へ移ったらしい。が、Mさんもその後の消息はつかめていない。「『左七』は仁井田浦の陸にいるのを見たのが最後。天敵にやられたのではないか」という。

孤独癖のある「左助」は居所がほぼ決まっている。残る2羽は支流の新川を含めて、夏井川の上下流を移動しても、いつかは塩~中神谷地内に戻っていた。それが、ぷっつり途絶えた。Mさんにも分からないとなれば、いよいよこの世から夜空に帰ったのだろうか。

今朝も6時に、家の上空からコハクチョウの鳴き声が降って来た。これから散歩を兼ねて所在を確かめに行く。
                  ☆
夏井川の堤防を途中まで行くと、Mさんが軽トラでやって来た。「(塩に)6羽来ていた、えさをやったら寄って来た」という。鳥インフルエンザの件もある。Mさんの「命がけのえさやり」が再び始まった。塩に近づき、羽を休めているコハクチョウを数えたら、1羽増えて7羽になっていた。

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