日曜日は、宵の6時からBSプレミアムを見る。大河ドラマ「八重の桜」が地デジより2時間早く放送される。鶴ケ城=写真=などを思い浮かべながら、登場人物のやりとりを追う。初回6日、そしておととい13日。福島の人間としてはまず、方言がどう扱われているか気になった。
「待ってくなんしょ」(待ってください)「おっつけ戻る」(間もなく戻る)「さすけねぇが」(大丈夫か)「なじょすんだ」(どうするんだ)「ほだげんちょ」(そうだけど)「にし」(おまえ)……。
違和感はない。「おっつけ」は「あまた(だ)」(たくさん)などと同じで、方言というよりは地方に残る古語だろう。それも含めて意味が通じないということはなかった。(個人的には耳になじんでいた「さすけねぇ」が好きだ。語感がラテン系なのがいい)
福島県は西から会津・中通り・浜通りの三地域に分けられる。風土や文化、気質の違いを端的に表す言葉は、「~だろう」ではないだろうか。会津「~だべした」、中通り「~だばい(べ)」、浜通り「~だっぺ」と、それぞれの地域を仕切る山脈を越えて東へ向かうごとに語尾がきつくなる。
中通りで生まれ育った人間には、会津の言葉はふんわりしていてやわらかく、浜通りの言葉はとんがっていて荒っぽい、と感じられたものだ。実際、15歳でいわきの学校に合格したとき、「~だっぺ」の世界に入っていくのかと緊張した覚えがある。
話は変わって、八重の子役には引き込まれた。大河ドラマでは、「梵天丸もかくありたい」(「独眼竜政宗」)「わしはこんなとこ、来とうはなかった」(「天地人」)といった子役のセリフが耳の底に残る。八重の子役はせりふより演技、きりりとした表情が印象深かった。
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