2026年4月22日水曜日

辛み大根のつぼみ

                              
 4月も後半。下旬を残すばかりとなった19日、日曜日。夏井川渓谷の隠居に着くと、すぐ庭を巡った。

 対岸の山からアカヤシオ(岩ツツジ)の花が消え、庭のシダレザクラも花は残っているがピークを過ぎた。

 まずはシダレザクラの樹下、次いで周囲の地面に目を凝らす。垂れた枝から1メートル以上離れたところに、柄を含めて8センチ強に生長したアミガサタケが1個生えていた。

 アミガサタケは、5年前には20個も採れたが、最近はほんの数個、それも樹下ではなく、垂れた枝から先の地面に出るだけだ。

 今年(2026年)は2回の日曜日と1回の水曜日の3回で計5個を見つけただけだった。

 昼食をとって一休みしたあとは、首からカメラを提げてまた庭を巡った。虫でも、花でもいい。ヤマの庭には、マチでは見かけない小さな動植物がいる。それらを記録しておく。

 小菜園の一角に辛み大根がある。一斉に花茎を伸ばしたと思ったら、もう花盛りだ=写真。

 花を見ているうちに思い出した。花を食べた。いや、正確にはつぼみを食べた。開花後にできるさやも食べた。要は「見る」だけでなく、「食べる」記憶もよみがえってきたのだ。

すぐ隠居からレジ袋と剪定ばさみを持ち出し、まだつぼみの残る花茎を切って袋に詰める。

 あとで自分のブログに当たると、初めてつぼみを収穫して食べたのは令和2(2020)年だった。

そのとき。湯通ししたあと、たまたまつくっておいたさんしょう味噌をからめて食べた。舌先がほのかにヒリヒリした。さわやかな辛みだった。

以来、4月になるとこのつぼみを回収して晩酌のつまみにする。今年(2026年)もさっそく湯通しをして、この日手に入れたばかりのゆず味噌をまぶして食べた。

辛いというよりは、ほのかな苦味があった。いわゆるデトックス。これはこれで春の土の味にはちがいない。

デトックスとは体内の老廃物、あるいは毒素を排出することで、苦みにはこの効果がある。さらに、フキノトウなどの香りにはストレスを解消する働きがある。

 開花後にできるさやは「さや大根」という。辛み大根ではイメージしにくいが、キヌサヤエンドウは花が咲いたあとの若いさやを食べる。食べ方はそれと同じである。

たまたま落下したさやをそのままにしておいたら、月遅れ盆のあとにちゃんと発芽した。それで、辛み大根は不耕起のままにして、ほとんど手をかけない。

 とにかく自然に増える。真冬、肥大した根を合計15本ほど収穫して、おろしにして食べた。さすがに辛かった。が、このために辛み大根をつくっているようなものだ。

そのうえで最近は、春はつぼみ、初夏はさや大根を楽しむ。摘んでも摘んでも秋には生えてくる。

「つくる」というのはおこがましい。辛み大根はもはや山菜といってもいいくらいに貴重な食材だ。

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