2009年2月16日月曜日

いわき公園のニワトコ


福島県立いわき公園。いつか歩いてみたいと思っていた、いわきニュータウン内の「里山」だ。一角に「いわき市暮らしの伝承郷」がある。そこへ用事のできたカミサンを車で送り届けたあと、公園に入った。

案内標識に従って「林間アドベンチャーゾーン」の遊歩道を歩く。遊歩道はアスファルト舗装がなされている。街の中の歩道と変わりがない。歩くたびに着地したときの衝撃が脳天に響く。靴底が硬いのだろう。

フラワーセンターのある石森山も人の手が入っている。が、基本的に遊歩道は土のまま。夏井川渓谷は腐葉土の遊歩道だ。適度に弾力があるので、歩いていてもかかとの衝撃が吸収されて脳天に響くことはない。心地がいい。

ま、それはともかく「いわき公園」は広い。大きい。すり鉢の底に横たわる「神下(かのり)堤」を巡るようにして戻った。ケータイの万歩計でおよそ7,000歩、時間にして2時間弱。それすら「林間アドベンチャーゾーン」の一部でしかない。さすがは県立、大規模な公園ではある。

ウイークデーの午後だというのに、ウオーカーがかなりいた。石森山の遊歩道ではほとんど人に会ったことがない。夏井川渓谷の遊歩道では年に1、2回、キノコ採りの人間と遭遇する程度。ニュータウンの住人なのだろう。ニュータウンは広いから、車でやって来るウオーカーもいるようだ。

みんな歩くことに専念している。ここは「里山」の装いをしているが、都市公園と同じではないか。そんな疑問に襲われる。カントリーボーイにはちょっと違和感がある。カメラをぶら下げてあっちにふらり、こっちにふらり、では不審者に近い。

私は鳥獣虫魚と草木・菌類に関心がある。きょろきょろしながら行くから、どうしても歩みが遅くなる。それで、ニワトコの葉が開き始め、カリフラワーのような緑色のつぼみがのぞいている=写真=のが分かった。

堤にはカルガモが、オオバンが、アオサギが、キンクロハジロがいた。ウグイスも岸辺の裸木をちょんちょんと移動していた。さえずりは聞かれなかった。カルガモは、ここでは人間に対する警戒心が薄い。ウオーカーと接する機会が多くて、人間はちょっかいを出さないことを学習したのだろう。

駐車場に「公園内の植物の採取禁止(山菜 きのこ サカキ 花 樹木 等)」の立て札があった。この「里山」は管理された公園だった。

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