2026年9月11日金曜日

オモダカとクサネム

                                       
   この夏、住宅地にある水田で珍しい形をした草の葉を見た=写真上1。葉には覚えがあった。オモダカである。前に見たのはいつだったか。何年、いや何十年前?

オモダカは、漢字では「沢瀉」と書く。別名サンカクグサ、ハナグワイ、イモグサなど。家紋の一つに「沢瀉」紋がある。戦国武将たちに好まれたという。このへんのエピソードが頭にあったのかもしれない。

高校生の孫から、夏休みに入ると何度かアッシー君を頼まれた。家はわが家から車で5分ほどのところにある。もとは水田で、戸建て住宅が何棟か建つなかの1棟に息子一家が住む。

家の裏には田んぼが1枚、三方を新興住宅に囲まれて残っている。孫が外出の準備を終えるまで、玄関前の駐車スペースに車を止めて待つ。

盛り土をしたために、宅地は水田よりは1.5メートルほど高い。フェンス越しに直下の稲穂とあぜを見るともなく見ていると……。

前述のオモダカが目に入った。葉がとがった矢尻のような三角形をしている。輪のないベンツのマークに似る。白い花を咲かせたものもある。

それに触発されて、直下の畔の草をながめると、田んぼの黒土の縁でセリが葉を伸ばしていた。

それから少し離れたところにはオジギソウによく似た草も=写真上2。とりあえず写真を撮って、ネットで名前を調べたら、クサネムがあらわれた。

クサネムのネムはネムノキのネムだとか。葉が似ていることからその名が付いたようだ。

7~10月に薄黄色の蝶形花を付ける。黄色いチョウの一種、キタキチョウは、幼虫がネムノキやハギ類、ジャケツイバラなどとともに、このクサネムを食草にするそうだ。

なんとも厄介なのは種子の大きさや形状が籾(もみ)に似ることだとか。稲にまぎれて残っていると、機械による収穫の際に混入してコメの品質を低下させる。

オモダカも、クサネムも水田の雑草だが、クサネムはとりわけ「雑草害」を引き起こす草として嫌われているらしい。

もう一つ、フェンスに絡みついたつる植物にも触れておこう。わが家の庭では、ヤブガラシが次々に芽を出し、つるを伸ばして庭木に絡みつく。それを防ぐために、今も朝、歯を磨きながら「芽むしり」をしている。

このヤブガラシが、駐車場のコンクリートの端から芽を出し、フェンスに絡まって伸びていた。

絡みついても日光を遮る庭木はない。むしろ、フェンスと組み合って、ちょっとしたオブジェになっていた。しかし、1週間後にはこれが根元から切られて姿を消した。

 草に対する感覚は場所にもよるし、人にもよる。風景として見る分にはどれもかわいいものだった。

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