オールドメディアの指標といえば、新聞は発行部数(新聞社が公表)、テレビは視聴率だろう。どのくらいの世帯・人間が新聞を読み、テレビ番組を見たか、というときの目安になる。
テレビの視聴者はC(チャイルド=4~12歳)、T(ティーン=13~19歳)、それ以上は男女のM(メール)・F(フィメール)を冠したM1・F1(20~34歳)、M2・F2(35~49歳)、M3・F3(50歳以上)に区分される。
M3・F3層は、中高年でも後期高齢者の「団塊世代」が大きな塊をなしているとみてよい。実際、この世代は新聞もよく読む。
元ブンヤの習性で、わが家では週刊を含む新聞4紙、月刊の『常陽藝文』を購読している。
テレビ番組はむろんそうなのだが、M3・F3層が好んで読む新聞の広告にも苦笑させられることが多い。前に書いたブログの一部を要約・再掲する。
――このごろはカミサンに引っ張られて、宵のうちからBSで時代劇を見ることがある。
すると、筋肉痛や神経痛、手足のしびれなどに効くなんとか薬品、といったCMがやたらと目に付く。
こちらにも心当たりがあるので、つい身を乗り出して見る。番組が終わってから30分以内に電話をかけてください、あるいは初回限定でいくらいくらまで安くなります……。
ほかにも医療保険、介護サービス、カツラ(ウイッグ)など、シニア向け商品のCMが目に飛び込んでくる。
BSの時代劇をCMから逆にたどると、ターゲットとなる視聴者はM3・F3のシニア世代ということになる。
新聞も、県紙・全国紙問わず、シニア向けの広告が目に付く。冒頭に紹介したような医薬品のほかに、さまざまな通販広告が載る。
テレビか新聞かは関係がない。新聞もすっかり高齢者が「コア読者」になってしまったようだ――。
このごろはどういうわけか、新聞を広げるとすぐ、記事下の書籍広告に目がいく。いちおう記事の見出しには目をやる。そのあと本の広告をじっくりチェックする。
気になる本は、すぐ図書館にあるかどうかを確かめる。あって「貸出可」なら借りに行く。「貸出中」なら戻ってくるのを待つ。
先日もそうやって広告をチェックしていると、『高専――戦後日本のエンジニア養成』という文字が目に飛び込んできた=写真。
おっ、高専の歴史に関する初めての本ではないか! 中公新書である。著者は龍谷大学の手嶋泰伸准教授(日本近現代史)で、福井高専で教鞭をとった経験がある。
高専は青春と人生の出発点ともいうべき場所だった。ここでのさまざまな出会いから、エンジニアとは真逆のブンヤの道を歩むことになった。
本は出版されたばかりだから、図書館にはない。そんなことより、これは買って手元に置いておくべき書物である。
というわけで、ラトブへ行ったついでに、3階のヤマニ書房で購入した。2日で読み終えた。実体験を客観化するとこの本の骨子になる。踏み込んだ感想はまたいつか。
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