2012年3月4日日曜日

どこの雪山?


平の街の西方に阿武隈高地の山が連なる。夏井川の岸辺から見えるのは、北の水石山から南の湯ノ岳までのパノラマライン。3月3日・ひなまつりの朝、堤防に立って驚いた。山々がすっぽり雪に覆われている。これはいわきの山ではない、信州の山ではないか――そう言っても不思議ではないほど、ふもと近くまで雪で白くなっていた。

前日は昼から雨になった。平で人間の葬式に出たあと、夏井川渓谷で猫の葬式をした。雪にはならなかった。金曜日だ。夕方、川内村の風見正博さんがわが家に卵を持って来た。カミサンに「雪が降ってきた」という声が聞こえた。それで、雨が雪に変わったのを知る。夜の8時、庭を見たら雨になっていた。

平地(平)では、雪は降ったかもしれないが積もらなかった。山間部は万遍なく降ったから、道も、集落も白くなった? ともかくも、平から見える阿武隈の山々がここまで白くなるのは珍しい。何年かに一度あるかないかだろう。ちょうどハクチョウたちが中神谷の上空を飛び交う時間帯。雪山をバックにシャッターを押した=写真

この山々の白さを見て、逆に春が近づいていることを実感する。日にちは前後するものの、夏井川の河川敷でキジが「ケン、ケーン」をやり、モズのつがいが電線でなごんでいた。金曜日(3月2日)には、ウグイスの「ホケチョ」を聞いた。初鳴きだ。

生きものはそうして体で季節を感じるが、精密な機械は逆に雨雪に弱いらしい。中神谷公園にある「リアルタイム線量計」は、雨や雪が降ったあとは電光表示が消える。自前の太陽光電力が不足してそうなるのか。かろうじて文科省のサーバにはデータが送られている。太陽が出ないとたちまち表示が消えるようでは「信用できるのかい、これ」とならないか。

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