2012年3月8日木曜日

堤防のスイセン咲く


3月に入って暖かく感じるときが何度かあった。余寒と春光の綱引きが続く。いや、今までは勝負にならなかったのが五分になり、春光がときどき余寒に勝るようになった、というべきか。夏井川の堤防にスイセンの花が咲いているのが目に留まった=写真。葉先が茶色いのは霜に焼けたからだろう。

河川敷のサイクリングロード沿いにもスイセンが植えられてある。さえぎるものもなく寒風が吹きぬける川辺だ。厳冬にはなかなか花芽をつけない。逆に、暖冬になると師走のうちに花が咲く。花が咲きだすのに2カ月以上も幅がある。今年はまれにみるほど遅い。

民家の庭のスイセンは、日だまりになっていることもあってか、ほぼ満開になった。それでも今年は遅れた。知り合いが持って来てくれたのだろう、スイセンが2輪、わが家のテレビのそばに飾ってある。ようやく露地の花が暮らしを彩るようになった。

スイセンよりも、まずは梅だ。「観光いわき」さんのブログによると、わが散歩コース・夏井川の対岸、名刹・專称寺は梅林で知られるが、ふもとの総門わきの梅が咲きだしたところだ。梅も今年は遅れに遅れている。前にも書いたが、散歩コースでもまだちらほらでしかない。

その專称寺に近い夏井川右岸にここ2、3日、かなりの数のハクチョウがばらけて羽を休めている。

きのう(3月7日)の朝は、そこかしこでグループが「コーコー、コーコー」と鳴き交わしていた。しばらくすると、気持ちがそろったのか、一斉に水面をけり出したと思うや、バタバタはばたいて空へ飛び立った。次から次にそうして空を舞い、どこかへ消えた。

人間も、部屋で石油ストーブをつけていると熱く感じるときがある。外を歩いていてセーターを脱ぎたくなるときもある。ハクチョウたちはそれ以上に春光を感じて北帰行の準備を始めたか。

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