2009年9月30日水曜日

歩道に沿う自転車道


デンマーク(コペンハーゲン市)に入って驚いたのは、歩道と車道の間に自転車道があることだった。デンマークに限らず、北欧では自転車を利用する人が多い。そのための自転車道がよく整備されている。

朝晩のラッシュ時には、歩行者の脇を自転車が列をなして通過していく。交差点では一斉に進む=写真。日中もかなりのスピードを出して通って行く。

車は日本の逆の右側通行。私たちが乗ったマイクロバスも乗降口は右側にある。車は左側通行、歩行者は右側通行の国からやって来た人間には、これがすぐにはなじめない。右・左のイメージがパッと浮かばないのだ。正味4日間、交通ルールに関する戸惑いはついに消えなかった。

マイクロバスが止まって降りれば自転車道である。歩道ではない。現地生活の長い日本人のガイドさんが「ガンコおやじ」と苦笑する運転手は、「車を降りるとき、自転車に注意しろ」口を酸っぱくして言い続けた。衝突事故が絶えないのだろう。

車と同じく自転車も右側通行だ。右後方を見て、自転車が来ていないことを確認して降りる。降りたらすぐ歩道に移る。すぐ自転車がやって来る。実によく自転車がやって来る。

歩行者と自転車には、むこうのドライバーはやさしい。交差点では彼らが渡りきるのを待つ。いかにも「早く渡れ」といった表情で待つ日本とは段違いだ。「ガンコおやじ」もプロだから、そこは徹底していた。

街中の駐輪場に並んだ自転車を眺めて感じ入ったことがある。サドルが高い。男性トイレの“朝顔”も高かった。彼らは体が大きい分、足が長い。175~180センチクラスの女性もざらにいる。サドルや男性トイレの朝顔が高いのはその反映なのだ、と実感した。

日本の自転車道はほとんどが歩道に吸収されている。国土が狭いから道路はギリギリの広さしかない。そこに自転車道を設けるのは至難の業、ということもあろう。それとは別に、レジャーのためのサイクリングロードは、たとえばいわきの夏井川下流域の場合、割と充実しているのではないか。そんなことも感じた。

自転車が普及するには普及するだけのワケがあるに違いない。車両税が高くて車を所有しにくいという経済的な理由に、健康や環境への配慮が加わったか。いずれにしても自転車は古くて新しい交通手段だ。私もときどき、自転車で夏井川河口へ行く。

1 件のコメント:

ピナ男 さんのコメント...

自転車はこれからいいですよね。
環境、健康、いいことばかりです。
私は趣味でロードバイクに乗っていますが
日本の道路の走りにくさっていったら。
最近、道路端の縁石がじゃまで仕方がないと
仲間うちで話してます。
あの縁石を撤去しカラー舗装してくれた方が
よほど親切だし事故も減るんじゃないかと
思うのですが。
ヨーロッパのように自転車の地位が今より向上しないかなと思っています。