2008年8月9日土曜日

「いわきおどり」を見る


「平七夕まつり」最終日の8月8日は会場のど真ん中、いわき駅前大通りを通行止めにして「いわきおどり」が開かれた。いわき駅前再開発ビル「ラトブ」ができて初めて迎えた、「平七夕まつり」と「いわきおどり」である。

交通規制が始まった午後3時過ぎから、そろいのTシャツを着た高校生が「ラトブ」館内を行き来し、2階のペデストリアンデッキにも同じような若者がたむろするようになった。いわきおどりに参加するのだろう。そのときを今か今かと待っている「静かな興奮」のようなものが、彼らから伝わってきた。

「静かな興奮」が支配する界隈に身を置き、夕方5時過ぎには仕事を切り上げた。「ラトブ」の地下駐車場は「いわきおどり」に合わせて、午後3時から10時まで出入りができない。午後は車をわが家に置いてきたので、酒を飲もうと思えば飲める。家ではなく街で晩酌をするようなものだ。

ちらっとカミサンの釣り上がったまゆが頭に浮かんだが、街で飲むのは久しぶりだ。そちらの誘惑の方が少し勝ったようだ。昼、「一緒にどうだ」と言ったのが効いたのか、5時過ぎにカミサンがやって来た。

「ラトブ」4階、いわき総合図書館のテラスへ向かう。飲む前に「天井桟敷」から「いわきおどり」を見たい。そう思ったのだが、テラスはいつものように5時で閉鎖されていた。こんな日に延長しないとは。しかたない、2階と空中でつながるペデストリアンデッキを「天井桟敷」にするか。そこで待ったが、踊りの集団が巡って来る気配はない。

本町通りまで歩いて行くと、音楽が聞こえてきた。とっくに踊りが始まっていたのだ。なんで「ラトブ」まで来ないの。前は駅前を東西に横断する並木通り・白銀通りの手前まで踊りの輪ができていたのに。

事情を知っていそうな人間をつかまえて聞く。「平七夕まつり」が終わった直後の日に開催していたときは確かにそうだった。七夕まつり最終日に開催するようになってから、いわき駅前まで伸ばさずに手前の「本町通り」でUターンするかたちを取るようになったという。警察の指示に従ったわけだ。

「ラトブ」がオープンしても前例踏襲か。来年、ペデストリアンデッキが完成したら、そこは一種の「お祭り広場」になる。「いわきおどり」が直下まで来れば、盛り上がる。だが、来年も救急車両対策を理由に本町通り止まりなら、そこからペデストリアンデッキまでの空間は気の抜けたビールのようなものになる。「ラトブ」との相乗効果を考えるべきではないか。

ま、それはともかく、「いわきおどり」を始めから終わりまで見たのは、今回が初めてだ。途中、水分補給のための休憩が入ったとき、老若男女が職場の上も下もなく開放感と一体感に浸っているのを見て=写真、こちらもハレの時間と空間に飲み込まれる心地よさを感じた。

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