2008年8月3日日曜日

森の夏キノコ


きょうの日曜日(8月3日)は日中、いわき地域学會の行事がいわき市暮らしの伝承郷である。2回目の「いわき学・じゃんがら体験プロジェクト」だ。裏方の1人なので、日曜日の夏井川渓谷(いわき市小川町)滞在を繰り上げて、きのう土曜日の朝、渓谷にある無量庵へ出かけて菜園の様子を見てきた。

三春ネギはやはり何本か、ネキリムシに食いちぎられていた。ネギの溝を指でほじって10匹近いネキリムシとコガネムシの幼虫をブチっとやった。激辛トウガラシも1株、シンクイムシにやられて葉がしおれていた。芯の中には、既にムシはいなかった。

キュウリを収穫し、葉がしおれたトウガラシの青い実と、ちぎられたネギを回収したあと、対岸の森へ入る。キノコの発生時期になると、どういうわけか「去年の今ごろはあれを採ったな、おととしはこれを採ったな」と、採取キノコの記憶がよみがえる。

お目当ては夏キノコのタマゴタケ。真っ赤な美味菌だ。チチタケや巨大キノコのアカヤマドリも出ているかもしれない。

水力発電所の吊り橋を渡って遊歩道を歩き始めるとすぐ、小さなチチタケが目に入った。程なく傘の径20センチほどのアカヤマドリに遭遇する。点々と距離をおいて発生し始めたチチタケも何個かあった。アイタケもある。ほかの夏キノコも目に付いた。たいがいがイグチ系で、毒ではないが食不適のキノコ。タマゴタケは小さな成菌が2本出ていた。

チチタケ・タマゴタケ・アカヤマドリを採取した=写真。全部料理法が違う。

チチタケは裂いてナスと一緒に油で炒め、醤油で濃く味をつけたあと、水を加えて温め、味を調整してうどんのスープにする。栃木県で有名な「ちだけうどん」が、それでできる。油で炒めるのがポイントで、生を味噌汁に入れてもボソボソしてちっともおいしくない。

タマゴタケは焼いたり炒めたりと応用範囲が広い。が、絶品はすまし汁だろう。キノコ自体がいいダシを出す。鮮やかな色を飛ばさずに目と舌で楽しむ。

アカヤマドリはゆでたあと、傘の裏の管孔をはがす。煮物・炒め物・てんぷら向きだが、若い菌の柄は冷やしてから“刺し身”にする。ほくほくした味と歯ざわりがいい。サトイモに似た食感。

昨夜はあとからタマゴタケも加えた「ちだけうどん」で晩酌を締める。アカヤマドリの刺し身はあした。今日は夕方からプロジェクトの打ち上げが待っている。

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