2008年8月2日土曜日

再びコハクチョウが飛んだ


間違いない、コハクチョウだ。コハクチョウが旋回している。前も飛んでいるのを目撃したが、あまりにも突然だったので、日がたつにつれて自信がなくなっていた。今度は違う。歩くときも、車を運転するときも、コハクチョウが飛んでいるかもしれない――そう思って夏井川の堤防を行き来しているのだから。

けがをして北へ帰れないコハクチョウ3羽と、この春、飛び立てなかった幼鳥1羽が、夏井川にいる。古い順から「左助」「左吉」「左七」「さくら」だ。

わがままで孤独癖のある「左助」は夏井川河口へ下って行った。横川経由で仁井田浦へ遠征したかと思ったら、また戻って河口にいる。残る3羽も平中神谷あたりで、1羽と2羽に別れたり、合流したりしている。姿が見えないときもある。

8月1日午後5時半ごろ。わが家へ帰るために、車で夏井川の堤防(中神谷)を走っていたら、大きな白い鳥が「コーコー」と鳴きながら飛んで来た。首はまっすぐで、サギのように「乙字」にはなっていない。誰かに確かめるまでもない。「左助」を除く3羽のうちの1羽だ。川の上空を旋回して岸辺林の陰に消えた。7月9日以来の飛行目撃だった。

車で追ったものの、着水したところは分からずじまい。で、帰宅したあと、散歩を兼ねて探索へ出かける。コハクチョウと同様、真っ白なサギの集団がねぐら入り=写真=をしていたのは見えたが、樹木が視界を邪魔してコハクチョウの居場所はつかめなかった。いつも休んでいる調練場の砂州へ寄ると、対岸に「左吉」がいた。「左吉」が飛んだ? まさか。

この日の新聞に、猪苗代町で残留コハクチョウがつがいを形成し、2羽のひなを孵した、という記事が載っていた。いわきでも、いずれそうなるときがくるかもしれない。が、今は1羽がリハビリ飛行に入ったことを喜びたい。「左吉」だって可能性はあるだろう。としたら誰が飛んだのか、ますます分からないのだが。

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