2009年6月23日火曜日

ぞうさん


2歳の男の子が来ると、いろんな遊びをする。ブロック積み、三輪車乗り、食器洗い、電球の点滅……。ギターケースを指さして開けるように催促することもある。ギターを弾いてほしいのではない。ギターケースにしまっておいたピックを取り出して、ギターの共鳴板の穴に入れるのだ。

共鳴板の中からピックを取り出すには、ギターを掲げてゆすらなくてはならない。すぐ穴から出てくるときもあれば、なかなか出てこないときもある。大人が困惑するのが面白いらしい。

ギターを手にしたついでにジャラーンとやる。と、長く伸びた右手指の爪を見てはがしにかかる。<おいおい、キミのために爪を伸ばしたんだよ、はがれないよ>とささやいても通じない。それにもすぐ飽きる。

すぐ次の遊びを見つける。まだろくに言葉も話せない幼児には、見るもの、聞くものすべてが遊びの対象だ。「アンパンマン」も大好きだ。紙に書いてやると「アンピャンマン」と反応する。

BGMの代わりにまど・みちお詩、團伊久磨昨曲の「ぞうさん」を弾いたら、あれあれ、言葉にはなっていないがハミングするではないか。母親に聞けば、保育園で聞いているらしい。よし、ちゃんと「ぞうさん」を弾いてやるか。

いわき総合図書館から楽譜入りの本を借りて来たのがある=写真。ついでに、まど・みちおの本も。今年100歳になった、生きた童謡史のような存在。2歳の男の子のおかげで、まど・みちおを調べてみようという気持ちがわいてきた。やなせたかしも。

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