2009年6月21日日曜日

青梅ジャム


前に青梅を収穫した話を書いた。夏井川渓谷(いわき市小川町)の無量庵に2本の「高田梅」の木がある。その木から青梅をもぎったら、およそ10キロあった。今までにない大豊作だった。

まずは青梅ジャムだ。次に、梅サワー。そして、最後は梅酒を――そうもくろんだものの、思い通りにはいかない。青梅ジャム作りは最初だから集中して取り組んだ。

世に流通している作り方に従って、①青梅を洗い、一晩水につけてアクを抜く②翌日、ざるにあけてヘタを取る③すぐ、琺瑯(ほうろう)鍋で皮にひびが入るまでゆでる④そのあと、5~10時間ほど水につけて酸味を抜き、種を取る⑤残った果肉を琺瑯鍋に入れ、中火でコトコト煮ながら、ころあいを見計らって砂糖を何回かに分けて加える、と出来上がり。

作り始めると2日間は、青梅中心になる。初日の夜、水につける。2日目、早朝に梅をゆで、夕方には種を取って煮る(種取り専用の器具がある。面白いように種と果肉が分離する)。次の日に残りの作業をやろう、などという怠け心は通用しない。そうして作ったら、まずまずの味になった=写真

作った本人は、しかしもう食べる気がしない。種を取る過程で手の指が白くなり、なめて味を確かめ、鍋の熱にさらされているから、もういいやという心境だ。カミサンが小瓶に分けて知り合いに配ったら、お礼のはがきが来た。

「本当においしくて、実は夫には言ってません。自分だけで毎朝いただいております」。こういう意地悪なはがきが好きなものだから、あとに続く「来年もよろしくお願いします」という文面を読むと、〈よし、今年のうちにもう一回作っちゃえ〉と張り切ってしまう。

10日ほどたって、また作った。が、今度は小瓶がない。「空き瓶をたくさん持参します」という言葉を信じて、青梅ジャムを琺瑯鍋に入れたままにしている。すぐ梅サワーとか、梅酒を作ればよかったのだが、野暮用ができてほったらかしにした。半分は傷み始めていた。で、まだしっかりしている梅をより分けてジャムを作ったというわけだ。小瓶よ早く来い、である。

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