朝6時すぎ。空はうっすらと雲に覆われている。梅雨に入って太陽を拝む時間が減った。長袖でないと寒いくらい。こんな日には気持ちまで湿めり気を帯びる。
きのう(6月17日)のことである。なにか面白いものはないか。夏井川(いわき市平中神谷)の堤防上から川を見ると、流れの中ほど、半分埋まった流木にアオサギが止まっていた。木に“変身”して魚を狙っているのだろう。よし、写真に撮ろう。
岸辺にはヨシが生えている。接近するにはいいブラインドだが、撮影するには邪魔になる。近寄ってカメラを持ち上げ、パシャッ、パシャッとやったら、気配を察知して飛び去った。デジカメのモニター画面を見ると、下流にある橋しか写っていない。見事に失敗した。
アオサギは警戒心が強い。人の姿を見るとすぐ飛び立つ。せいぜい上空を通過するときくらいしかシャッターチャンスがない。デジスコで撮る本格派と違って、視野に入ったらすぐ撮るだけの“遊撃隊”には、それしかない。
橋の写真にがっかりして堤防の上に戻ったら、ちょうどいい具合に別のアオサギが現れた。えさ場へ向かっているのか、真上を通過する。すぐカメラを向けて3回シャッターを押した。今までで一番の至近距離からアオサギを撮ることができた=写真。アオサギは体長約90センチ。飛んでいるときには首が「乙」字になる。真下からもその形がよく分かった。
夏井川渓谷(いわき市小川町)にもときどきアオサギが現れる。急斜面に生える赤松やモミの木に止まって一休みしているときがある。「鶴だ!」。人によっては目を輝かせる。大型の鳥であること、日本の美意識の集大成ともいうべき「花札」に「松に鶴」があることから、松に鳥とくれば鶴となるのだろう。
カメラは鳥が飛んでいるときの、一瞬の姿を切り取る。肉眼では分からない翼の開き具合、一枚一枚の羽根の形、脚の位置……。鳥の絵を描くとしたら、そうした生態写真が欠かせない。前に、体の大きいハクチョウの飛翔写真を見て精密な翼の動きに驚いたことがある。アオサギの翼のラインも美しい。
きのう(6月17日)のことである。なにか面白いものはないか。夏井川(いわき市平中神谷)の堤防上から川を見ると、流れの中ほど、半分埋まった流木にアオサギが止まっていた。木に“変身”して魚を狙っているのだろう。よし、写真に撮ろう。
岸辺にはヨシが生えている。接近するにはいいブラインドだが、撮影するには邪魔になる。近寄ってカメラを持ち上げ、パシャッ、パシャッとやったら、気配を察知して飛び去った。デジカメのモニター画面を見ると、下流にある橋しか写っていない。見事に失敗した。
アオサギは警戒心が強い。人の姿を見るとすぐ飛び立つ。せいぜい上空を通過するときくらいしかシャッターチャンスがない。デジスコで撮る本格派と違って、視野に入ったらすぐ撮るだけの“遊撃隊”には、それしかない。
橋の写真にがっかりして堤防の上に戻ったら、ちょうどいい具合に別のアオサギが現れた。えさ場へ向かっているのか、真上を通過する。すぐカメラを向けて3回シャッターを押した。今までで一番の至近距離からアオサギを撮ることができた=写真。アオサギは体長約90センチ。飛んでいるときには首が「乙」字になる。真下からもその形がよく分かった。
夏井川渓谷(いわき市小川町)にもときどきアオサギが現れる。急斜面に生える赤松やモミの木に止まって一休みしているときがある。「鶴だ!」。人によっては目を輝かせる。大型の鳥であること、日本の美意識の集大成ともいうべき「花札」に「松に鶴」があることから、松に鳥とくれば鶴となるのだろう。
カメラは鳥が飛んでいるときの、一瞬の姿を切り取る。肉眼では分からない翼の開き具合、一枚一枚の羽根の形、脚の位置……。鳥の絵を描くとしたら、そうした生態写真が欠かせない。前に、体の大きいハクチョウの飛翔写真を見て精密な翼の動きに驚いたことがある。アオサギの翼のラインも美しい。
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