2009年6月13日土曜日

ハナショウブ無残


いわき市平北白土の塩脩一さん宅を訪ねた。庭の前に塩さんが丹精したハナショウブ田が広がる。「今年は、葉が“薬害”に遭って7割方は駄目」。娘さんから聞いていたので、心配しながら出かけた。

ハナショウブ田を見た。あれあれ。言われていた通りである。花は、咲いていることは咲いているが、いわき語でいう「ささらほさら」=写真。咲いていない株が圧倒的に多い。

塩さんは80代半ば。稲の転作を兼ねて、ハナショウブの栽培を始めてからかなりの年数がたつ。

ここ何年か、毎年、ハナショウブを見に行って塩さんと話をする。何を隠そう、塩さんは私のネギ栽培の師匠だ。そのネギ栽培のプロ、野菜やハナショウブ栽培のベテランが、大きな異変に遭遇した。

秋に除草剤をまくのだが、そのとき、ハナショウブ田の水加減かなにかが悪くて株にダメージを与えたらしい。かなりの葉が黄ばんでいた。塩さんほどのベテランでさえ失敗するときがある。去年も少しそういう兆候があった、という。どうしたことか。

水稲であれ、野菜や花であれ、栽培に失敗したら、その反省を生かすのは翌年以降になる。算数のテスト中に計算の間違いが分かって答えを書きなおす、というわけにはいかないのだ。

「来年は、葉っぱが回復しますかね」。塩さんは慎重だ。花が復活するのは「再来年かな」。

塩さんこだわりのキュウリとトマトを買い(直売をやっている)、納屋に巣をつくったツバメの「三角関係」の話を聞いて、家路を急いだ。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。
私も二度ほどお邪魔しましたが、今年は残念です。
既に、夏井川流域学の先駆者としての範疇に在るでしょうが、河口近く、元農業試験場近くの、沢帯(さわめき)?地区に、休耕田の「花菖蒲」畑あり、ここ数年、見応えがあります。
海岸道路に抜ける道が出来て行くのに迷わなくなりました。

夏井川の河口、海に抜けること、もう無いのでしょうか?

匿名 さんのコメント...

初見です。塩宅は義母が生まれ育った家です
。義母の食事の介助がおわり、むずからないので話を聞いていたら「姉さまと見にいったんだぁ」と言う。何かと思っていたら、手に持っていた団扇にあやめが描かれていた。「今は歩けねぇんで脩一に世話かけるのでいかなぁーいんだ」と。ネギの話。元気な頃に、ネギができたょっていただいた。薄く刻み、節をかけ、ちろっと醤油をかけて、夕食に添えた。ばぁちゃん食卓につくやいなや、ガツガツと食べはじめた。「ゆっくりたべなぁー」で真顔になり、笑い出したので、皆で大笑いでした。師匠より思い出が多くなる、味わい豊かなのネギなるよう祈念します。