私が週末を過ごす夏井川渓谷(いわき市小川町)の無量庵は、障子にこたつと冬バージョンのまま。日曜日(7月26日)、ようやくこたつを片付けた。障子もはずしてすだれを掛けた。すっかり部屋が夏向きになった。
土曜日に泊まるのは私一人。初夏が過ぎ、梅雨に入っても、でんとこたつが鎮座していた。スイッチを入れないで昼寝をするのにちょうどいい。とはいっても、そろそろ足が蒸れる季節になった。〈8月がくるというのに、冬のままでは格好がつかないな〉と思いつつも、行動が伴わない。
カミサンの「怒」のスイッチが入った。日曜日朝、無量庵に着くと、号令がかかった。こたつを片付ける、障子をはずす、欄間(ガラス戸)を開ける、天袋からすだれを出す――。言われたとおりにして、形だけほうきで部屋を掃き、対岸の森へ避難した。私がいない方が、自分のやりたいように部屋を飾り立てられるだろう。
小一時間もしたら、室内と緑の借景とが直結した開放的な「夏座敷」ができた。すだれが涼感を演出している=写真。実際、風が吹き渡る日は部屋にいると涼しすぎるくらい。タオルケットなしで昼寝をすると、風邪を引きそうだ。夜は当然、朝方の冷気を計算に入れて、ガラス戸を閉めて寝る。いや、日暮れに合わせて閉めないと、虫が大挙してやって来る。
このところ、キュウリやインゲンを摘んでとんぼ返りをする日が多かった。開けるのがめんどうなので、雨戸は閉めたままの状態が続いた。部屋の中央に扇風機を置き、「強」にして首を振らせたら、外気温との相乗効果で室内の湿気がどんどん取れるのが分かった、という。
怠け者が部屋を使うと、ウジこそわかないがクモの巣は張る。そのクモの巣も、飛んで来る虫を退治してくれるからと、そのままにしておいた。それもひとまずすっきりした。
夏と冬と2回、部屋の装いが替わる。その瞬間に、胸の奥の霧が晴れる。部屋の真ん中で、大の字になって昼寝をしたい気分になるのだった。
土曜日に泊まるのは私一人。初夏が過ぎ、梅雨に入っても、でんとこたつが鎮座していた。スイッチを入れないで昼寝をするのにちょうどいい。とはいっても、そろそろ足が蒸れる季節になった。〈8月がくるというのに、冬のままでは格好がつかないな〉と思いつつも、行動が伴わない。
カミサンの「怒」のスイッチが入った。日曜日朝、無量庵に着くと、号令がかかった。こたつを片付ける、障子をはずす、欄間(ガラス戸)を開ける、天袋からすだれを出す――。言われたとおりにして、形だけほうきで部屋を掃き、対岸の森へ避難した。私がいない方が、自分のやりたいように部屋を飾り立てられるだろう。
小一時間もしたら、室内と緑の借景とが直結した開放的な「夏座敷」ができた。すだれが涼感を演出している=写真。実際、風が吹き渡る日は部屋にいると涼しすぎるくらい。タオルケットなしで昼寝をすると、風邪を引きそうだ。夜は当然、朝方の冷気を計算に入れて、ガラス戸を閉めて寝る。いや、日暮れに合わせて閉めないと、虫が大挙してやって来る。
このところ、キュウリやインゲンを摘んでとんぼ返りをする日が多かった。開けるのがめんどうなので、雨戸は閉めたままの状態が続いた。部屋の中央に扇風機を置き、「強」にして首を振らせたら、外気温との相乗効果で室内の湿気がどんどん取れるのが分かった、という。
怠け者が部屋を使うと、ウジこそわかないがクモの巣は張る。そのクモの巣も、飛んで来る虫を退治してくれるからと、そのままにしておいた。それもひとまずすっきりした。
夏と冬と2回、部屋の装いが替わる。その瞬間に、胸の奥の霧が晴れる。部屋の真ん中で、大の字になって昼寝をしたい気分になるのだった。
1 件のコメント:
清清しい雰囲気漂う書斎ですね!
こんな所で文学研究に没頭してみたいです。
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