牛小川(夏井川渓谷)の無量庵の庭は広い。庭を目いっぱい使えば、車は10台以上止められる。マイカーはふだん、荷物の出し入れが楽なように玄関のそばに止める。日曜日(7月5日)は朝、阿武隈高地(田村市)の実家を出て、1時間ほどで無量庵に着いた。気温が上昇する気配だったので、車を庭木の下に止めた。緑が屋根になっている。
1週間前に人を頼んで草を刈った。それで庭木の下も車を止めやすくなった。そこは地面があらかたコケに覆われている。歩くとフカフカする。昼前、帰宅しようと車に近づいたら、ツチグリの残骸が目に入った。外皮が星形に裂け、中央の袋から胞子を放出したため、袋がひしゃげている=写真。
草を刈ったので地面がじかに見える。たまたまそこに車を止めた。で、遅ればせながらツチグリの発生が分かった。毎年、ツチグリが発生していたかもしれないが、気づかなかった。梅雨キノコは森にある。マメダンゴ(ツチグリの幼菌)は斜面の砂地にある。そう思い込んでいるから、そこにあっても目に入らなかったのだろう。
マメダンゴが埋まっているかもしれない。車を動かして目を凝らす。一歩前に出ると、靴の下でかすかに「プチッ」という音がした。マメダンゴを踏んだために外皮が音を出して裂けたのではないか。
かがみこんで凝視する。コケの間から何か灰色っぽいものがのぞいている。触れるとツルンとして丸い。指を入れたら簡単に採れた。マメダンゴに違いない。食べたことはあっても、採ったことはない。時間がないので、3個ほど採って平の街へ下りた。
マメダンゴは、阿武隈高地では梅雨期が旬の珍味だ。コリコリした外皮の食感と、“白あん”のように軟らかい中身。キヌサヤエンドウとマメダンゴの味噌汁は定番と言ってもいい。
いわき市川前町でかつて、マメダンゴ入りのゆうパックを売り出したことがある。確か、新ジャガとキヌサヤエンドウ・マメダンゴがセットになっていた。一回、取り寄せて食べた。二回目の売り出しはあったか、なかったか。なかったと記憶する。マメダンゴが採れなくて中止になったのかもしれない。
「栃木県民のチチタケ狂い」に拮抗し得るのは、「阿武隈高地民族のマメダンゴ狂い」だろうか。秋のマツタケ・コウタケはさておき、阿武隈高地にはマメダンゴに夢中になる住民が多い。去年は実家で冷凍マメダンゴを使った炊き込みごはんを食べた。
さて、マメダンゴは3個ばかりだから味噌汁にした。が、どうもおさまらない。夜が明けたらマメダンゴ採りに行かなくては――と決めた。つづきは、あした。
1週間前に人を頼んで草を刈った。それで庭木の下も車を止めやすくなった。そこは地面があらかたコケに覆われている。歩くとフカフカする。昼前、帰宅しようと車に近づいたら、ツチグリの残骸が目に入った。外皮が星形に裂け、中央の袋から胞子を放出したため、袋がひしゃげている=写真。
草を刈ったので地面がじかに見える。たまたまそこに車を止めた。で、遅ればせながらツチグリの発生が分かった。毎年、ツチグリが発生していたかもしれないが、気づかなかった。梅雨キノコは森にある。マメダンゴ(ツチグリの幼菌)は斜面の砂地にある。そう思い込んでいるから、そこにあっても目に入らなかったのだろう。
マメダンゴが埋まっているかもしれない。車を動かして目を凝らす。一歩前に出ると、靴の下でかすかに「プチッ」という音がした。マメダンゴを踏んだために外皮が音を出して裂けたのではないか。
かがみこんで凝視する。コケの間から何か灰色っぽいものがのぞいている。触れるとツルンとして丸い。指を入れたら簡単に採れた。マメダンゴに違いない。食べたことはあっても、採ったことはない。時間がないので、3個ほど採って平の街へ下りた。
マメダンゴは、阿武隈高地では梅雨期が旬の珍味だ。コリコリした外皮の食感と、“白あん”のように軟らかい中身。キヌサヤエンドウとマメダンゴの味噌汁は定番と言ってもいい。
いわき市川前町でかつて、マメダンゴ入りのゆうパックを売り出したことがある。確か、新ジャガとキヌサヤエンドウ・マメダンゴがセットになっていた。一回、取り寄せて食べた。二回目の売り出しはあったか、なかったか。なかったと記憶する。マメダンゴが採れなくて中止になったのかもしれない。
「栃木県民のチチタケ狂い」に拮抗し得るのは、「阿武隈高地民族のマメダンゴ狂い」だろうか。秋のマツタケ・コウタケはさておき、阿武隈高地にはマメダンゴに夢中になる住民が多い。去年は実家で冷凍マメダンゴを使った炊き込みごはんを食べた。
さて、マメダンゴは3個ばかりだから味噌汁にした。が、どうもおさまらない。夜が明けたらマメダンゴ採りに行かなくては――と決めた。つづきは、あした。
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