2011年7月25日月曜日

真夜中のセミ


またまた生きものたちの話――。「今年はセミが鳴かないねぇ」。そんな話を聞く。

6月末にニイニイゼミがささやきはじめ、次いで朝晩ヒグラシが、日中アブラゼミとミンミンゼミが歌い、8月中旬にはツクツクボウシが鳴きだす。いわきではだいたいこんな順序でセミが出現する。確かに今年はニイニイゼミの初鳴きが遅れた。ほかのセミの鳴き声も少ししか聞かない。

ヒグラシは7月17日の宵、「なこそ復興ライブ」が開かれた高蔵寺で今年初めて、鳴き声を聞いた。その夜、日付が替わるころ、窓を開け放して寝床で本を読んでいたら、ニイニイゼミが飛び込んできた=写真

おととい(7月23日)、常磐へ行った帰り、内郷の白水阿弥陀堂を訪ね、池を一周する遊歩道を巡った。アブラゼミが鳴いていた。今年初めて聞く「ジリジリジリ……」だ。

鳥はどうか。夏井川のヨシ原で盛んに鳴いていたオオヨシキリが急に静かになった。きのう早朝、散歩に出たら、2、3羽が「ゲギョッ」とか「ギギッ」とか短くつぶやいているだけ。あらかたは南へ去ったのだろう。ホトトギスと老鶯が時折、さえずっている。これも間もなく静かになるはずだ。

ツバメは巣立って、集団でねぐら入りするようになったのではないか。夏井川河口付近のヨシ原、ないし横川でつながる支流・仁井田川のどこかにねぐらがあるらしい。見たい、見たいと思ってから、もう3年目になる。

散歩で気づいたことがもう一つ。河川敷のサイクリングロードにミミズの死骸が散乱していた。久しぶりにミミズの大量死を見た。

(さっき=午前3時51分、福島県沖を震源とする長い地震があった。双葉郡楢葉町で震度5弱、いわき市は三和町で4、平四ツ波で3だった。はねおきた)

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