朝晩どころか、日中もあまり気温が上がらない。秋の深まりとともに、暖房が欠かせなくなって、10月下旬に石油ストーブを引っ張り出した=写真。灯油は車のトランクにポリ容器を積んでガソリンスタンドから買って来る。
車のガソリンを補給しに行ったとき、スタッフからセルフになったことを教えられた。「えっ!」。前に工事をしていたのはそのためだったか。とりあえず最初なので、スタッフが代わって給油をしてくれた。
ガソリンがそうなら灯油も――。後日、案じながら行くと、そうだった。ガソリンのときと同じスタッフがそばにいて、イチから教えてくれた。
まず給油機の画面を見ながら、支払い方法と給油量を指定(72ℓ=4缶は表示にないので、数字を入力)して紙幣を入れる。
次に、車のトランクに積んだポリ容器のふたを開け、給油機からノズルをはずしてポリ容器に差し込み、トリガーを引いて給油する。
ノズルが灯油面に触れると自動で給油が止まる。数字がほぼ18ℓを指すあたりでノズルを少し上げ、カチャカチャとトリガーを引き続ける。それを36ℓ、54ℓと繰り返し、最後は72ℓになるのを待つ。
それからだいぶ日がたち、また灯油が必要になった。今度はガソリンも補給することにした。
まずは灯油である。前回とは別のスタッフが立ち会ってくれた。おさらいを兼ねていわれたとおりにタッチパネルを押す。給油を開始する。そこまではなんとかできた。
最後の精算方法を忘れていた。給油機からレシートが出てくる。その末尾にバーコードが記されている。それを別の場所にある精算機に差し込む。教えられたとおりにして、やっとおつりが出てきた。
ガソリンも原理は同じ。満タンにしてレシートを精算機に差し込み、おつりを回収した。「セルフの時代だな」。思わず口の中でつぶやく。
「慣れるまで何度でも立ち会いますから」。そりゃそうだ。そうしてもらわないと年寄りは困る。
マルトへ行く。ここも精算機に商品のバーコードを読み取らせて支払うセルフレジに変わった。
規模の大きなところは2本立て、完全セルフと、会計だけセルフとがあって、いつも人間が対応するレジを選ぶ。
身近なところではコンビニ。ここも最後は本人がタッチパネルを操作して会計をすませる。
少子高齢化時代になって働き手が減った。人手不足をカバーし、人件費も削減するには、レジのセルフ化が有効ということなのだろう。
しかし、それは日本に限らない。むしろ海外の方が先行しているようだ。セルフレジの先にあるのは、現金ではなくカードのキャッシュレス社会なのかもしれない。
もう16年前になる。同級生で還暦記念の北欧修学旅行をした。コンビニのレジはカード決済だった。
買い物はカードを持つ同級生に頼み、あとで精算した。そのとき思ったのが、やがて日本でも、である。少しずつだがそちらの方向に向かっている。とにかく慣れるしかない。
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