2009年5月20日水曜日

「基本のえんぴつ画」


わが家の近くにある神谷公民館で昨日(5月19日)午前、前期市民講座のひとつ「基本のえんぴつ画」が開講した=写真。10月初旬まで5カ月にわたって月2回、デッサン、スケッチ、クロッキーなどの基礎を学ぶ。講師は元中学校美術教師・校長の佐久間静子さん。

私は、絵の実技とは無縁の人間だ。が、この10年余、夏井川渓谷(いわき市小川町)をフィールドに虫や植物、菌類の写真を撮っている。写真を撮ったら終わり、細部はカメラまかせ。まったくわが頭に被写体の細部が刻印されていない。その経験から対象物、特にキノコの細部を把握し、理解するにはスケッチが欠かせないことを痛感している。

独学でスケッチを始めたが、どうもしっくりこない。そこへ、「基本のえんぴつ画」講座の募集チラシが入った。ためらわずに応募した。市民講座を受講するのは初めてだ。というより、「会社人間」には講座に参加する時間がない。リタイアしてようやく時間を選べるようになった。

受講生は24人。神谷公民館では3年前から佐久間さんを講師に、美術関係の講座が開かれていた。私は4年目の今年初めて、こうした講座があることを知った。で、引き続き受講している人が多い。最高齢は80歳をとうに超えている。私はたぶん、何人かの女性を除けば年齢的には序の口の部類ではないだろうか。

初回はスケッチの基礎学習。「鉛筆けずりからデッサンは始まる」という心構えから始まって、練り消しゴム・プラスチック消しゴムの使い方、形と明暗の表現を学んだ。線は水平・上から下・下から上・らせん・往復、そして球・円錐・円柱・立方体の明暗。それをスケッチ資料の余白にまねてかきこむ。同じようにタマネギ・パンも資料の余白にかいた。

一種の授業としてスケッチと取り組むのは10代の半ば以来だ。まるで落がきに目覚めた少年みたいな感覚。2時間の授業が終わるころには頭の芯がうずくくらいに疲れた。「肩に力が入っているから」(講師の佐久間さん)そうなるのだろう。

最初に佐久間さんからこう言われた。「周りの人の絵と比べない」「自分の絵をダメだと思わない」。なんのために受講したのか――キノコを、ほかの生物をよく観察するためだ。それを忘れなければ、自分なりの表現を楽しめるはずである。写真とは違うものをつかむために鉛筆を握るのだ。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

キノコ図鑑楽しみにしています!

「よく見るよく聞くよく考える」
幼稚園の基本目標です。
よく見るきっかけですね!

がんばってください!