2009年5月24日日曜日

植樹祭、今年は晴れ


いわき市の植樹祭がきのう(5月23日)午前、鮫川支流・入遠野川そばの遠野オートキャンプ場で開かれた。「水源保全協力員」のカミサンに毎年、案内状が来る。で、出席するときは運転手役を務めることになる。

去年は川前町のいわきの里鬼ケ城で開かれた。高原の冷たい雨がこたえた。今年は晴れ。少し風が強かったものの、薄絹のような雲の上に青空が広がった。

カミサンは前にもオートキャンプ場に来ている。私が運転したと思い込んでいるから、いろいろ聞く。ところが、こちらには記憶がない。この年になると、「来たけれども忘れた」のか、「来たことはない」のか、定かではなくなる。自信がないから答えないでいると、いよいよたたみかけてくる。ますます自信がなくなる。

オートキャンプ場に入る道路と周辺の景色を見て、初めて「来たことがない」ことが分かった。逆襲に出て、ようやく知り合いの女性の車で来たことを思い出したようだった。

オートキャンプ場は入遠野川より二段ほど高い場所にあった。川の上に道路があり、道路の上にオートキャンプ場が整備されている。もとは水田だったという。ちょうどすり鉢の底のような感じ。場内に植えられたトチノキの花が満開に近かった。

川の対岸は黒々とした杉山、キャンプ場の周囲も一部広葉樹を除いて杉山だ。私が週末を過ごす夏井川渓谷は谷こそ険しいが、広葉樹の天然林なので圧迫感はない。こちらは空を刺すように杉が密生している。息苦しいくらい。都会の人間にはそれが、緑の屏風に囲まれた「隠れ里」のように感じられて、逆にいいのかもしれない。

参加者約200人がオートキャンプ場の周辺にヤマツツジ、ヤブツバキ、サザンカ、イロハモミジ、エゴノキなど約500本を植えた=写真。地元遠野の産物である和紙の継承を願ってミツマタも植えられた。

旧知の市職員も各地から動員された。1年に一度、植樹祭で顔を合わせるだけの職員もいる。「七夕みたいだ」と笑うしかなかった。ちなみに、いわき市水源保全基金の水源保全登録者制度によれば、「水源保全協力員」とは5万円以上を寄付した個人を言うそうだ。

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