2011年7月2日土曜日

サマータイム


きのう(7月1日)、東電、東北電の管内で「電力制限令」が発動された。言うまでもないが、東日本大震災と、それに伴う原発事故を受けての措置だ。大規模工場・商業施設・オフィスビルは、最大電力を昨夏より15%削減するよう求められている。それに合わせて「サマータイム」を導入した企業もある。

「サマータイム」はかつて、進駐軍が統治していた昭和23(1948)~26年に実施された。定着はしなかった。日本の文化には合わない制度なのかもしれない。が、今度はどうも企業文化として定着しそうな気配がする。

おととし(2009年)の秋、数人の同級生と北欧を旅した。そのとき、「サマータイム」を、デジタルカメラの「日本時間」を通して実感した。出・退勤時間が緩やかな「フレックスタイム」の実態も知った。

ヨーロッパの「サマータイム」は、3月最終日曜日の真夜中から10月最終日曜日の真夜中までの7カ月間。この間、1時間だけ時間が早まる。そのうえでの、「フレックスタイム」に関するメモにこうあった。ノルウェー・ベルゲン。――朝の7~8時に出勤し、午後3~4時台には帰宅する。家族と食事をしたあとは、遊んで楽しむ。

「サマータイム」の午後4時といえば、本来なら3時だ。その時間、ベルゲンの港町=写真=には家族連れと思われる親子が歩いていた。帰宅する人もさっさか、さっさか歩いていた。観光客と違って、とにかく歩くのが早い。「1年に400日は雨が降る」といわれる土地柄、長靴を履いている人も多かった。

要は、帰宅したあと何をするかだ。アルコールだけに沈潜しても意味がない。「遊んで楽しむ」には、勉強、ボランティア、家族サービスなども入っていた。

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