2025年9月17日水曜日

ふっつぇ大根の芽生え

                                         
 8月の日曜日は、3日と24日しか夏井川渓谷の隠居へ行けなかった。そのことは前に書いた。

 いつもの年だと、月遅れ盆明けの日曜日(今年は17日)には、辛み大根が若葉を広げているのを確認する。

 8月に入ると同時に双葉が現れるのだが、その時点ではほかの草にまぎれていてよくわからない。で、確認はいつも盆明けになる。

 17日に行けなかった分、24日は真っ先に芽生えの有無を確認した。草に遮られながらも、あちこちで新しい命が生まれていた。

 31日は地区の市民体育祭があって、やはり隠居へは行けなかった。次の日曜日(9月7日)、ここはちゃんと辛み大根と向き合おう――そう思い定めて、早朝7時に市長選の投票をすませて隠居へ直行した。

 隠居に着くとすぐ、辛み大根の様子を確かめた。いい具合にそのあたりだけシダレザクラが影をつくっている。キャリアカーに座り、三角のねじり鎌を使って辛み大根の新芽の周りの草を引っこ抜いた。

 メヒシバ、スベリヒユ。それから名前のよくわからない草たち。これらを引っこ抜くと、黒い虫(カブラハバチ)に食われてボロボロになった若葉が、あっちにもこっちにも現れた=写真。

 痛めつけられてはいるが、これで光をいっぱい浴びられる。頃合いをみて肥料をやる。それで冬にはずんぐりむっくりの辛い大根になるはずだ。

 食べても硬いだけだから、おろし専用である。そのほかに一つ。今年(2025年)初夏に開かれたいわき昔野菜保存会の総会・交流会で、「絹さや」同様、「さや大根」(未熟な果実)が食材になることを知った。

 今年はそのさやも収穫し、何度かゆでて食べた。それほどうまいものではないが、さやが始末に負えないほど生(な)るので、さや減らしにはうってつけだ。

 さて、これはさや大根について書いたブログの余波のようなものだ。昔野菜保存会の事務局に、「バナナマンの早起きせっかくグルメ‼」の番組スタッフから問い合わせがあったそうだ。

秋にもさや大根を収穫しているのかどうか――さや大根を教えてくれた会の仲間に聞くと、収穫するのは春だけ、ということだった。私のブログを読んで問い合わせがきたようだ――と事務局から知らせが届いた。

 私がブログで触れたのは、こんなことだった。「大根は地中で長く肥大した根を食べる。秋まきなら冬、春まきなら夏と、年に2回は栽培・収穫できる」

 なら秋にも「さや大根」が……となったのだろう。確かに、春まきをやれば秋にもさや大根が収穫できるはずだ。

ただ、私の周りではさや大根を食べる習慣がない。ましてや、秋のさや大根はそうだろう。

わが隠居の辛み大根もまた、冬のおろし大根と来春のさや大根のために不耕起で育つのを見守っている。

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