2025年10月10日金曜日

「サーフィン」フリマ

                                 
 もうこれは完全にアッシー君、そして「ついでの客」としての話だ。10月5日の日曜日、薄磯海岸のカフェ「サーフィン」駐車場で、初めてフリーマーケットが開かれた。

 その1週間前、ヤマ(夏井川渓谷の隠居)からハマ(サーフィン)へ移動して昼食をとった。

 そのとき、カミサンがママさんからフリーマーケットの話を聞いて、即座に参加を決めた。

 カミサンは古物商の許可を取っている。これまでにも何度かフリーマーケットに参加しており、今回も「フェアトレード&ブロカント(美しいがらくた)」という名前で、主に古裂(こぎれ)を並べた。

 当日は朝、カミサンと荷物をサーフィンに送り届け、その足で隠居へ向かった。隠居では、10月12日に三春ネギの種をまく。その直前の準備として、苗床に肥料をすき込まないといけない。

 それを終えると家に戻って昼食をとり、役所に出す書類をつくって一休みしたあと、再びサーフィンへ迎えに行った。

 アッシー君だから、フリマの様子は全くわからない。駐車場に着くと、出店者だけだった。が、昼ごろはけっこうにぎわったそうだ。

フリマの出店者を紹介された。一人は「孫」の母親の同僚だった女性で、古本を売っていた。文庫本の『マルドロールの歌』があった。

若いころ、フランスの詩人ランボーと同時代を生きたロートレアモン(本名/イジドール・デュカス=1846~70年)に興味を持ち、散文詩集『マルドロールの歌』(栗田勇訳、思潮社)を買って読んだ。

 ランボーもそうだが、ロートレアモンも謎の多い人物である。南米のモンテビデオで生まれ、作家を志してパリへ赴いたが、『マルドロールの歌」を残して無名のまま急逝した。

 その栗田訳詩集は箱入り、新装改訂版の第4刷(1971年)で、新聞記者になりたてのころ購入した。今も手元にある。

 文庫本の方は、訳者が前川嘉男で、奥付には2006年第3刷とある。第1刷は1991年。栗田訳本からすると、一世代は過ぎている。

今はどう訳されているのか、訳自体を比較検討したくて、文庫本を買った。値段はなんと100円! 本棚の飾りにするにしても安い。

 それだけではなかった。サーフィンは2階にある。その2階の上、屋根裏部屋のような3階で、近所に住む陶芸家箱崎りえさんが一日限りの個展を開いていた。

彼女は母親の関係で区内会の役員をやったこともある。旧知の間柄だ。その縁でいくつか、彼女の作品を持っている。

作品の特徴は自由奔放な線と色彩、形だろう。大きな壺から豆皿まで、ネコを中心にした絵柄の焼き物が並んでいた。

その中から1個、三日月と自転車をこぐネコの絵が描かれた三角形の豆皿を買った。絵柄がなんとも軽やかで明るい。こちらは400円。

文庫本と豆皿を並べてみた=写真。皿の下にあるのは10月18日から田人町のギャラリー「昨明(かる)」で開く箱崎さんの個展の案内はがきである。お近くの方はどうぞ。

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