2025年9月19日金曜日

厄日

                                         
    9月17日は朝から晴れて真夏日になった。このところ少し気温が下がったと思ったら、また「残酷暑」である。

 秋分の日まではあとわずか。太陽は南に移動し、玄関のたたきから踏み台へと差し込む光が長くなった。

 午後も遅い時間になると、西の窓から夕日がのぞき、寝室から隣の部屋まで長い時間、光を射続ける=写真。

 そういえば――。朝の「反射光」を思い出した。小学生が集団登校をする時間帯だった。

 接骨院行きを休んだカミサンが店から茶の間に戻って告げた。「カーブミラーが反射している。そこだけ光っておもしろい」。歩道に出ると、西に伸びる通りの1カ所が、球状に光を発していた。

民家の庭の隅に道路を映すミラーがある。その裏側が朝日を反射していたのだ。確かに、これでは西へ向かう車はまぶしいにちがいない。

同じことが逆方向、東に伸びる通りでも起きる。昼前の11時ごろだった。マチからの帰り、近所にある建物の前、三角の金属アーチが太陽光線を反射してまぶしかった。

対向車両のフロントガラスや外装、駐車場の車、家の窓ガラス。車を運転していると、太陽の位置、時間、季節によって、こうした反射光に遭遇する。

17日は、この反射光が始まりだった。茶の間に戻って一足早くBSで朝ドラ「アンパン」を見ようとしたら、突然、テレビの画面が消えた。

新品を買って取り付けたばかりなのに、「カードが挿入されていない」という表示が出る。何度かカードの出し入れをしたが、症状は変わらない。

カミサンが家電のホームドクターに電話すると、間もなくやって来た。ほかのカードも使ってみたが、やはり映らない。「どうも本体のようだ」。中古の代替品を取り付けてくれる。

このあとマチへ行き、帰りに行きつけのガソリンスタンドに立ち寄ると、周囲にロープが張られている。たまたま旧知の経営者がいたので、聞くと「工事をしている、明18日朝7時に営業を再開する」という。この日は給油をあきらめた。

カミサンはカミサンで、家の前の郵便局に行ったらATMが故障していたという。さらに、ドレッシングを宅配している業者からは「目のトラブルで今月は宅配を休む」という電話が入った。

昼食をとりながら、「きょうは厄日だね、注意しなくちゃ」といったあとのことである。午後2時を過ぎたころ、隣室でドタッという音がした。茶の間から首を伸ばして見ると、帳場の前でカミサンが横になっている。

「つまずいて転んだの」という。左腕が少し赤くなってはいたが、骨に異状はなかった。やっぱり厄日である。この日は眠りにつくまで緊張が続いた。

翌18日は早朝、私より早くカミサンが起き出し、台所で包丁を握っていた。腕は? 振って見せる。なんでもない。それでやっと心配が晴れた。

この日は朝、予定があったので、車に給油をしてそのまま出かけた。テレビも新品と取り換えることが決まったそうだ。買い手からすれば当然のことではあるが。

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