2025年10月8日水曜日

仲秋の名月

                     
 いわき市暮らしの伝承後で澤田仲子となかまたちのパッチワークキルト展「古裂(こぎれ)と色の遊び」が開かれた。

 10月3日から6日までの4日間で、最終日(月曜日)に突然、アッシー君を頼まれた。知り合いから観覧を勧められたのだという。

 ちょうど朝のうちに予定の作業を終えたので、時間的に問題はない。かえって息抜きになる。

 女性が大勢いる中で男はたった一人。大きく鮮やかな色彩のキルトを見たあと、カミサンと民家ゾーンを巡った。

 園内にイノシシの足跡がある。見かけてもそっとしておいて――受付に張り紙があったので、かえってそちらに興味を持った。

 民家ゾーンの奥、里山と接してお祭り広場がある。足跡があるとすればそこだろう。真っ先に見に行くと、地面にところどころラッセル痕があった。

白水阿弥陀堂の入り口の手前、駐車場に続く広い芝生の広場がイノシシに掘り荒らされているのを見たことがある。ものすごいラッセル痕だったが、それに比べたらかわいいものだ。

 民家ゾーンでは必ず旧猪狩家(詩人猪狩満直の生家)をのぞく。そこの縁側にお月見の供え物が飾られてあった=写真。

 ハギの花とススキ、お月見だんご、サツマイモと栗などのほかに、「お月見どろぼう」のためのお菓子も用意されていた。

 そうか、きょう(10月6日)は「仲秋の名月」だったんだ――。前に確かめていたのだが、入力作業に没頭しているうちに忘れてしまった。

 家に帰ると、カミサンがお福分けの丹波栗をゆで、夕方にはサツマイモや丹波栗、ブドウを皿にのせて縁側に飾った。

サツマイモもブドウもいただき物だ。同じころ、カミサンの友人が自家製の「お月見まんじゅう」を持って来た。

お月見まんじゅうは、ネコが飛びつくかもしれないので、ほかの供え物と分けて床の間に飾った。

問題は天気だ。この日は朝から雲が多かった。伝承郷の行き帰りには、車のフロントガラスが小さな雨粒でぬれた。

夜になっても天気は回復しそうにない。「月よりブドウ」「月より丹波栗」で、いつもよりは晩酌がはかどった。

丹波栗はとにかく大きい。中身をどう取って食べるか。一つ一つやっていたのではまどろっこしい。

二つに割って、細いスプーンで中身をかき取る。それをしばらく続けると、茶わんにいっぱいになった。

ただし大半が崩れてパウダー状になる。これをどうするか。スプーンですくって食べたが、ほかに利用法は?

ネットで調べると、「栗スープ」があった。牛乳やコンソメ鶏ガラスープの素でつくる。これは簡単かもしれない。というわけで月は見えなかったが、供え物の栗の新しい食べ方は見えた。

「栗名月」は仲秋の名月からほぼ1カ月後の十三夜(旧暦9月13日)とかで、それはそれで、もうすませた気分でもある。

翌7日がほんとうの満月だが、これもやはり雲に遮られて見るのをあきらめた。まあ、あれこれ食べて満腹になったからよしとしよう。

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