2008年11月3日月曜日

ミノウスバの産卵


小春日の午後、庭へ出ると離れの一角で虫が飛び交っていた。ミツバチか。いや、違う。今の時期、ホトトギスの花は咲き残っていても、木に花はない。ハチではないとすると、ミノウスバ? そう、3センチほどのミノウスバの成虫が盛んに飛び交い、生け垣のマサキの枝に卵を産みつけていたのだ=写真

秋の産卵に始まるミノウスバの生活史はこうらしい。

卵のまま冬を越し、マサキの新芽が膨らみ始める春の終わりごろに孵化する。幼虫は最初、かたまりになって新芽を食べているが、体が大きくなるにつれて散開し、さらに激しく新芽を食害する。5月中旬を過ぎるころには老熟してマサキを離れ、石の裏などにまゆをつくって蛹化する。夏をそのまま過ごしたあと、晩秋に羽化して成虫になり、再び産卵が始まる。

在宅ワークに切り替えて初めて分かったミノウスバの産卵行動だ。

例年はゴールデンウイークのころ、生け垣のマサキの新芽が食い荒らされて初めてミノウスバの孵化に気づく。というより、生け垣を見て回って食害が始まったことを知る。散開前なら枝を切るだけで済むが、木全体に散らばったら手に負えない。少しでも若葉が残ればいい方だ。今年は2~3本が裸になった。庭のニシキギも丸裸にされたことがある。

ミノウスバの産卵状況が分かったので、始末は簡単だ。成虫がいなくなったらマサキの枝を眺め、卵が付着している部分を切り落す。手の届かない所だけ少し残してやる。

それにしても、どこからこんなに虫が湧いてくるのだろう。生け垣の下の石や瓦、陶器片がさなぎの寝床になったのか。いくつになっても、次々と分からないことが起きる。

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