2008年11月16日日曜日

カルガモとミミズの死骸


いわき市平の東部を流れる夏井川の河川敷にサイクリングロードがある。私の散歩コースで、堤防の上を歩くか岸辺のサイクリングロードを行くかは、そのときの気分次第。平・塩の「川中島」にコハクチョウが舞い降りるようになってからは、堤防下のサイクリングロードを歩く回数が増えた。

塩では、コハクチョウのほかに留鳥のカルガモ、ウ、サギ類、冬鳥のマガモなどが観察できる。

4羽の残留コハクチョウは、仲間のコハクが飛来してから散り散りバラバラになった。最古参の「左助」は夏井川河口に、二番目に古い「左吉」も国道6号常磐バイパス終点の夏井川橋付近にそれぞれ1羽でおり、三番目の「左七」は流れをさかのぼって塩の仲間に合流した。一番若い「さくら」はさっさと飛び立ったが、今は「左七」同様、塩にいるらしい。

ウは数が増えた。警戒心が強い。近づくそぶりを見せただけで、水しぶきをあげて飛び去る。散歩がてら、潜水して顔を出したところを写真に、ともくろむこと自体、甘いのかもしれない。ウを狙うならブラインドを張ってじっくり近づくのを待つのが常識というものだ。

カルガモは単に「川下り」を楽しんでいるとしか思えないときがある。流れに乗って下るだけ、それ以外にどんな意味があるのか。カルガモも遊ぶ、と思うのだが、専門家からみたらどうなのだろう。

最近、またまたミミズがサイクリングロードで大量死を遂げた。アスファルト路面を覆うほどの数が干からびている。足の踏み場もないので、そのまま歩くしかない。乾燥タンパク源だ。スズメやムクドリには最高のごちそうと思われるのだが、意外と彼らは振り向かない。で、ミミズの死骸が減る気配はなさそうだ、と思っていたら――。

きのう(11月15日)の朝、コハクチョウの飛来地に近いサイクリングロードでカルガモが3羽、盛んに何かをつついていた。警戒心の強い留鳥なのに、10メートルほどに接近しても飛び立たない=写真。ひものようなものを飲み込めずにくわえ直したのを見て、分かった。ミミズの死骸をあさっていたのだ。

カルガモは植物の種子や水草のほかに昆虫やエビも食べるというから、干からびたミミズを食べても不思議ではない。が、初めて目撃した私にはきわめて不思議な光景だった。

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