2011年7月1日金曜日

当事者意識


いわき市の行政区、あるいは町内会、自治会の役員は「3・11」以来、震災の復旧・復興のほかに、「原発事故」による放射能汚染の影響にも心を砕いているのではないか。

わが中神谷南区(平)でも、区内の放射線量をチェックする動きが始まった。私自身が知人から線量計を借りて、区内の散歩コースの線量を測った。近所の子供会連絡協議会長が平六小から線量計を借りたというので、私の測ったデータを渡したら、さらに区内にある県営住宅児童公園の線量をきめ細かく測った。そのデータが区に提供された。

児童公園だから滑り台がある。砂場がある。周りに樹木(ケヤキ)も配置されている。その木の根元がちょっと高い。葉っぱにセシウムが付着している。雨が降ると、幹を通して雨とともに流れ落ちる。それで、根元の数値が高くなるのだろう。

データ提供を受けて、区の緊急役員会が日曜日(6月26日)夜、県営住宅集会所で開かれた。目安としてもらうべく、データをコピーして区内各班に回覧することになった。

前日(6月25日)の夕方、市久之浜・大久支所で徳島大の森田康彦さんが線量調査結果を報告した=写真。森田さんは、私も関係しているNGOの「シャプラニール」会員。報告会の前にデータを見せて意見を聴いた。その結果を、役員会に報告したうえでの判断だ。

県営住宅を管理する県いわき建設事務所にも、緊急役員会の翌日、データを提供して樹木の剪定など善処方を要望した。区長さんと二人で出かけた。

現役のときには、取材するだけの第三者、いや傍観者だった。その習性をいかに修正するか。つまり、当事者意識をどう持つか。傍観者意識では、区内約330世帯の安全・安心は守れない――そのことを自分に言い聞かせる毎日である。

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