2008年6月29日日曜日

イノシシ出現


6月28日の土曜日、半月ぶりに夏井川渓谷(いわき市小川町)の無量庵に泊まった。夕方、渓谷へ着いて畑を見ると、なにかが変だ。

3日前の水曜日、キヌサヤエンドウを摘みに来たときにはなんでもなかった畑のへりのやぶが、トラ刈りをされたようにむきだしになっている。そこだけ土砂降りの雨が降って土を洗い流したか、重機で表土をはがしたかのような荒々しさだ=写真。

畑のへりには昔、県道に通じる小道があった。ほったらかしておいたらササや潅木が茂ってやぶになった。それが幸いして、春のアカヤシオと秋の紅葉シーズン、敷地にずかずか入り込む行楽客が減った。

すぐ近所の様子を見に行く。山側のジャガイモ畑に今までなかったネットが張られてあった。水田の草刈りをしていた持ち主の息子さんに聞くと、数日前にイノシシが出たという。やっぱり!

老夫婦が家を留守にしている間にイノシシが現れたため、近所の人が被害を防ぐネットを張ってくれたのだという。畑にいた息子さんの母親と話す。「ネットを張れば、イノシシはその先には行かないから」。そう言いながらも、イノシシが土を掘り返したあとを教えてくれた。草むらが深くえぐられている。無量庵のやぶとおなじ惨状だ。

イノシシの鼻は力が非常に強い。60、70キロくらいの石は簡単に動かす。その鼻でラッセルするのだから、たまったものではない。

イノシシはどこからやって来たのか。無量庵の対岸(夏井川右岸)に水力発電所の導水路があって、その上の土砂をラッセルした跡が時々見られる。そちらにいるイノシシだとしたら、夜間(いや昼間か)、発電所のつり橋を渡って無量庵のやぶに現れ、県道と線路を横切って山側の畑へのして来たのだ。

無量庵の畑にあるのは三春ネギとキヌサヤエンドウ、ナス、キュウリ、アーティチョーク、枝豆、つるなしインゲンなど、いずれも少量だ。被害がなかったから、目当てはやぶの土中にすむミミズかなにかの地下茎だったのだろう。

イノシシが無量庵へ現れたのは、谷側の土手のヤマイモを掘り取ったとき以来だから、ほぼ10年ぶりだ。まあ、野菜に被害がなかった分、やぶの草刈りが楽になった、くらいに受け止めておこう。

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