2008年12月19日金曜日

ウミネコは「冬鳥」


おととい(12月17日)の午後、用事があって新舞子海岸(いわき市)へ車を走らせた。仁井田川の河口へ近づいたらウミネコが乱舞していた。車を止めて、橋のたもとから海と川がぶつかりあうところを見た。ウミネコがわんさと浮かんでいた。浮かんでは飛び、飛んでは浮かび、を繰り返していた=写真

真水を押し戻すように、海の波がバサッ、バサッと寄せる。そこにウミネコたちの「ごちそう」が集まっているのだろうか。ちらっと群れのはずれを見たら、背中が金緑色のウミウが数羽、海面から顔を出していた。

ウミネコと言ったが、すべてウミネコとは限らない。なかに1羽、ウミネコより大きな茶色い若鳥が目についた。ワシカモメ? つぶさに見たら、セグロカモメもオオセグロカモメもいたかもしれない。総称して「かもめ」。いわき市の「市の鳥」が市制30周年(1996年)を記念して「かもめ」になったのは、そんな事情からだ。

ウミネコは、いわきには1年中いる。ただし、夏場にいるのは繁殖活動に参加しない若鳥。成鳥は青森あたりの繁殖地へ去り、冬に南下してくる。成鳥に関して言えば、カモメ一般はいわきでは「冬鳥」だ。「夏北冬南」の漂鳥だ。むろん、カムチャツカ半島の方から渡って来るカモメもいるだろう。

翻って、夏井川河口から4キロほど内陸部に入ったわが散歩コース――。コハクチョウはさておき、水辺には冬鳥のマガモ・オナガガモ、きのうはオオバンまでいた。堤防沿いにはツグミ・ジョウビタキ。イソヒヨドリも、工場の屋根に止まっているのを何回か見ている。塩屋埼灯台あたりからやって来たのではなく、北から移動して来たものだろうか。

私のカメラでは、ツグミのような小さな野鳥は写せない。この前、メモリーカードがトラブルを起こしてシャッターが切れなくなった。息子はバックアップ用にもう1台カメラを持っていた方がいいという。必ず壊れるから、と。小さな野鳥も撮れる「白モノ」は無理だが、もう少し性能のいいレンズと進化したボデイがあってもいいかなとは思う。

ところで、夏井川河口である。砂山が膨らんで海と完全に切り離された。夏井川と仁井田川は横川でつながっている。夏井川の水は直角に左折して横川に流れ込み、仁井田浦で仁井田川を飲み込んで太平洋に注いでいる。今や、そこが夏井川河口だ。夏井川の延長距離と河口の場所が書き換えられるのも時間の問題か。

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