2008年12月25日木曜日

スイセンと干し柿


近所の家の庭や道端でスイセンの花が咲き出した。散歩の折、「もう咲いてるよ」と教えてくれたのは、子どもが小学校へ通っていたときのPTA会長さん。11月のことである。ハシリとしては早い。で、年末のこの時期、花がよく目につくようになったのだが、これも早い印象がある。

赤井岳颪(おろし)が吹き渡る夏井川畔のサイクリングロード。知人のSさんが植えたスイセンも、数株がつぼみを膨らませていた。年内には開花するだろう。この場所でスイセンが花開いたのは3月7日だった。例年、春先に開花していたとすれば、2カ月余り早い。

左に蛇行する下流の土手のスイセンは、大水が栄養分を運んで来るのか、丈高く、花も鮮やかだった=写真。風当たりがちょっと弱いのかもしれない。

ヤブツバキだって随分早い時期から咲いている。小名浜測候所が無人になる前は、職員が肉眼で開花を確かめていた。開花の平年値は1月17日、2006年の冬は12月29日、昨年の冬は12月24日に開花が確認された。年々早まっている。職員がいたら、今年も12月の早い段階で開花が確認されていたはずだ。

暖冬である。「寒風が吹かないから、干し柿がかびてしまった」。そんな話も聞いた。アメリカのカリフォルニアから届いたクリスマスカードにも同じことが書いてあった。日系3世に嫁いだカミサンの同級生が、干し柿づくりを試みた。3分の1はうまくいったが、あとの3分の2はかびてしまい、畑に埋めたという。

向こうでも家庭菜園に精を出している。いや、週末は家庭菜園で過ごすのが欧米流。ドイツのクラインガルテンなどはその典型だろう。これからは畑や庭を相手に、干し柿づくりのようなことを「いろいろムダもふくめてやれるので楽しみですね」とあった。

確かに、自然を相手にする以上はムダも覚悟しなくてはならない。菜園の収穫がおもわしくなかったり、漬物が不出来だったりすると、自分のウデの未熟さを痛感する。

この冬、2回続けて白菜漬けに失敗した。食べられることは食べられるのだが、水の上がりが悪かったり、発酵が進みすぎて色が汚れたりと、散々だった。塩が足りなかったのだろうか。暖冬が影響したのだろうか。気を取り直して再挑戦するしかない。そのへんは十分「ムダ慣れ」して強くなったのだから。

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