12月の声を聞いたら、森に入りたくなった。1週間以上、森から遠ざかっている。浮世の義理で日曜日、そして平日もネクタイを締めて出かける用事があった。その反動だろう。師走初日、近くの石森山へ車を走らせた。
おととい(11月30日)の宵、「いわきキノコ同好会」の役員会があった。暮れの総会の役割分担、その他を確かめたあと、今年のキノコ発生状況の話になった。
今年のいわきのキノコは、一言でいえば不作だ。初秋のキノコは早々と発生したらしい、そのあとに発生するキノコは逆に遅く姿を現した。出るべき時期に姿がなかったから、「から戻り」という事態になった。みんなの情報を分析すると、そうなる。
確かなのは、冬がきてヒラタケとエノキタケの季節になったことだ。ヒラタケを取った話は前に書いた。〈エノキタケに会いたい〉。林内の遊歩道沿いを行き来して発生の有無を確かめた。なかった。
代わりに、遊歩道に敷き詰められたチップがジグザグに掘り返されていた=
写真。イノシシがミミズを探してラッセルしたのだ。偶蹄目の証拠である、二つに割れた足跡ははっきり分からなかったが、ほんの数時間前にイノシシがここを通ったのだ。そう思うと、少し心が躍った。
よく晴れて風もない師走初日。似たような目的なのか、遊歩道の入り口に軽自動車が止まっていた。フラワーセンターの近くでは中年カップルがぶらついていた。師走の森はそれなりに人の気配が感じられた。
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