2009年12月25日金曜日
新型インフル
真夜中、といっても午前3時前。電話がかかってきた。深い眠りの底に金属的な音が響く。それを電話の呼び出し音と認識するまでに少し時間がかかった。ぼうっとした頭で受話器を取る。「子ども(上の孫)が発熱した、病院へ付き添ってくれ」という。
上の孫は2歳半。母親は生後半年の下の子から目を離せない。救命救急センターの診立ては急性胃腸炎。ところがその日の夕方、また熱が出た。もう一人のジイが付き添った。新型インフルエンザだった。
2日後、再び真夜中に電話がかかってきた。今度は下の孫が発熱した。上の孫はまだ微熱が残るものの熟睡している。夫婦で病院へ連れて行くので「留守番を頼む」という。やはり、新型インフルエンザだった。感染を予想してこまめに体温をチェックしていたら、熱が出た。それで、すぐ救命救急センターへ駆けつけた。
早めに処置したので、孫たちは小康状態を保っているようだ。で、次はわれわれ? 上の孫を抱き、下の孫を抱きして、ウイルスに感染する範囲内にいた。ワクチンも打っていない。やむを得ず外出するときには、マスクをかけて「感染源」にならないようにしている。
で、銀行へ出かけたら同級生が入って来た。「おい」と声をかけると、1秒ほど反応が遅れた。こちらは帽子をかぶり、マスクをして眼鏡をかけている。「これでサングラスだったら、あれだな」。銀行強盗だな、と言いたかったのだろう。2人のやりとりをそばで聞いていた男性が振り返りながらニヤリとした。
さて、新型インフルエンザもついに近親者のところまでやって来た。おととし、去年あたりは、どちらかというと「鳥インフルエンザ」を警戒する声が大きかった。それで、ハクチョウのえさやりを自粛する動きが広がった。撮影にも気を遣うようになった。接近して撮るのではなく、飛行中の姿を撮る=写真。それでよしとしている。
今はどうか。鳥より豚。水鳥への警戒を怠るわけではないが、新型インフルエンザと水鳥とはいったん切り離して考えてもいいのではないか、そんな思いでいる。
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