2009年12月11日金曜日

ときどき朝寝坊


日の出が遅く、日の入りが早い。およそ10日後には冬至である。「一陽来復」だ。これから昼の時間が長くなる――心理的には陰が陽に転ずる日だが、暦の上では日照時間が一番短い日だ。

朝の散歩は、窓の外が明るくなってからする。夏場は5時前に起きることもある。ところが、今はどうだ。6時でも窓の外は暗い。明るくなるまでもう少しふとんに入っていよう、となるから寝坊してしまう。最近は、それが増えた。

時間は一つではない。人間の世界は腕時計の時間が支配している。自然の世界はそこに生きるものたちが、そこにある環境に合わせて自分の時間を生きている。動物の時間、植物の時間……。冬に眠る木々もあれば、冬に姿を見せるキノコもある。昼間、動き回るもの、夜間に動き回るもの……。種によって時間は異なるのだ。

ある日、早朝6時過ぎに用事があって車で家を出た。小雨が降っていた。私ならまだ暗いし、雨が降っている、散歩は中止――となる。住宅街を抜けて水田地帯に入ると、傘をさし、レインコートを着て、犬を散歩させている人たちがいた。犬のために、いや犬を連れていない人もいたが、腕時計の時間に合わせて、暗くても出かける習慣が身についている。

飼い主は、散歩のあと仕事に行かなくてはならないのかもしれない。腕時計に合わせて働いているのかもしれない。私も現役のころはそうだった。出社時間、締め切り時間、昼休み、すべてを腕時計の時間が支配していた。

朝寝坊して散歩が1時間ほど遅くなったために、夏井川の河川敷にダンプカーがずらりと勢ぞろいしている光景を目にするようになった=写真。その日の土砂撤去作業が始まる前、運転手は集まって雑談をする。女性運転手の笑い声が聞こえるときもある。彼らは腕時計の時間に合わせて、暗かろうと明るかろうと、同じ時間に家を出て来るのだ。

朝6時を過ぎると、決まって「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」と暖気運運転をしながら家の前を通るダンプカーがある。それで、時計を見なくても時間が分かる。今日もたった今、通り過ぎたばかりだ。

ほんとうは昼の時間に合わせて生活を営めるのが一番なのかもしれない。空が明るくなったら起きる、暗くなったら寝る――繰り返すが、時間は一つではない。腕時計の時間のほかに、太陽の時間がある。その時間を暮らしに少し取り入れる。それだけでもいくらか気持ちに余裕が出てくるのではないか。

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