2011年11月1日火曜日
甦えってきたキルトたち
土曜日(10月29日)は昼ごろ、カミサンと鹿島ショッピングセンター「エブリア」へ出かけ、「甦(か)えってきたキルトたち――カフェサーフィン すずきとみこの手仕事展」をのぞいた=写真。
午後は、市立美術館を会場に開かれた映画「アレクセイと泉」の試写会に足を運んだ。市民有志が上映する会を組織し、来年1月14日、いわき芸術文化交流館「アリオス」で上映会を開くという。終わって、いわき駅前再開発ビル「ラトブ」に設けられた被災者のための交流スペースに駆けつけ、情報紙制作のためのミーティングに参加した。
この週末、珍しく予定が立て込んだ。翌日曜日はラトブを会場に、いわき地域学會の市民講座が開かれた。「『草野心平とセドガロ』考」と題して1時間ほど話した。
さて、10月29、30日の二日間開かれた「すずきとみこの手仕事展」だ。
すずきさんは、薄磯海岸の目の前でカフェ「サーフィン」を営みながら、パッチワークその他の手仕事を楽しんできた。それが、3・11の大震災で一変した。店は大津波をかぶって跡形もなく消え、隣接する2階建ての自宅は1階部分が破壊されてがらんどうになった。
手仕事展には、タンスに入っていて海水につかった作品、流され、砂の中から見つかった作品のほか、カフェで使っていた看板、食器など、すずきさんの思い出の詰まったものたちが所狭しと並べられた。
海水につかったキルトはコインランドリーで洗い、乾かした。一刺し一刺し縫い込み、つないでいった糸の力だろう。色が染みだしたものもあるが、作品はしっかりしている。
布団のようなものは、一度水につかるとダメになるという。キルトは、違う。布と、糸と、両方が相まって、全体をつなぐ。男ながら、大津波にも負けない布と糸の力に胸が熱くなった。
すずきさんのパッチワークの仲間や、同級生などが会場に駆け付けた。「今度は人間をパッチワークする(つなぐ)の」。つなぐのは人を思いやる心だ。
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1 件のコメント:
キルト展『加トちゃん』も行ってきました。
このブログの中央の写真にも載っているんですが・・・。
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