2011年11月14日月曜日
震災復興支援の集い
還暦になったからこそ1年に一度、旅をしよう――。10代後半を一緒に過ごした同級・同学年の人間の小さな集まりがある。一晩の飲み会だけでは、ちょっと足りない。旅をする、それは大人の修学旅行だと、私は思っている。その3年目だ。一泊ながら会津へ出かけた。
誰かが大病を経験したり、小病をかかえたりしている。私を含めてほとんどが薬を飲んでいる。そういう年になった。いつ彼岸の住人になってもおかしくない。此岸にいるうちに、会って、話して、「じゃあなあ」と別れる。
ときおり、夏井川渓谷の無量庵に集結して飲んだ。忘年会が多かった。還暦を迎えた年には、5月の連休に集まった。スウェーデンにいる同級生に電話をかけた。病気になったという。その場で北欧へ行くことを決めて、秋に出かけた。それが癖になった。去年は台湾へ出かけた。今年は東南アジアへ行く――と決めていた。
そこに、3・11が襲った。原発事故に見舞われた。しばらくたって、幹事から連絡が入った。放射性物質とともに暮らすしかなくなったいわきの人間としては、海外旅行はパスしたい、国内旅行ならなんとかなるか――ということで決まったのが、「震災復興支援の集い」という名目の会津・東山温泉行だった。
11月12,13日の一泊二日の旅で、同級・同学年10人と、1人の飲み屋仲間5人が加わった。おととい朝、そのグループも含めていわき組7人が飲み屋のワゴン車で出発した。
宴会は宵の6時すぎ。三春大神宮を訪ねたあと、郡山市熱海町の磐越道五百川パーキングエリアで、宵に到着する人間一人をのぞいて全員が合流した。雲をかぶった磐梯山=写真=を見ながら、野口英世記念館の近くで昼食をとり、鶴ヶ城などを見て時間を調整してから、東山温泉へ向かった。
どこにも観光客がいた。やっとそういう状況になったのかどうか。昼食をとろうとのぞいた店は満席、次の店も同じ。3店目でようやく15分待ちとなって食事にありつけた、という土曜日の昼どきの様子を、まず伝えておきたい。
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