2011年11月23日水曜日

地響き


これは偶然だが、夏井川溪谷の無量庵にいるときに、よく地震に遭う。3・11の前兆と思われる3月9日昼の地震がそうだった。7月10日朝の地震も、日曜日(11月20日)に日立市で震度5強を記録した地震も、無量庵で体感した。平成16(2004)年10月23日午後5時56分に発生した新潟県中越地震も無量庵で感じた。

7月10日のときも、11月20日のときも、私は庭に、カミサンは無量庵の中にいた。最初、小さな地響きがして、やがてドドドドと大きな揺れに変わった。無量庵の方を見やると、家が小刻みに震えている。カミサンが濡れ縁に飛び出して「地震!」と叫ぶ。7月のときと同じ光景が再現された。

3月11日は、そんなものではなかったろう。落石で溪谷が通行止めになった。後日、迂回路を使って無量庵へ行くと、庭の石垣の一部が崩れていた。屋内は幸い、置き時計などが落下しただけですんだ。対岸の岩盤がかなり崩落した=写真。今はかけらが巡視路のそばに積み上げられている。

11月20日の地震の震源地は「茨城県北部」。いわき市南部を震源地とする4月11、12日の巨大余震も「福島県浜通り」と、漠然としている。

前にも書いたが、こういう場合には震源地の経・緯度をみるに限る。東経はいずれも140度台、北緯は36~37度。そこにいわき市南部の「井戸沢断層」がある。「湯ノ岳断層」がある。ともに4・11に動いた。茨城県北部にあるのは「高萩断層」で、県境をはさんで、狭い範囲内にこれらの断層がひしめいている。

東電はおととい、「湯ノ岳断層」が活断層だったとの見方を明らかにした。今さら何だい――だが、常陸・磐城の「常磐」地区はまだまだ要注意ということだろう。

同じ日の夜、広島県三次市で震度5弱の地震が発生した。甥がそちらの方に住んでいる。妹である姪が電話をしたら、無事だった。阪神・淡路大震災以来、私たちは東西南北、どこでも揺れる時代に生きている。

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