毎朝7時前、カミサンのアッシー君を務める。行き先は近所の接骨院だ。そこで腰や足のマッサージ、つまり「手当て」をしてもらう。
月遅れ盆が明けた8月18日は、車のエンジンをかけると「新しい朝がきた…」が流れた。
6時半。ラジオ体操の始まりを告げる歌だ。これは、私が子どものころから全く変わっていない。
道路を東進して「くすりのマルト」の前を通過すると、駐車場を会場に子どもたちがラジオ体操をやっていた。夏休みとはいえ、もう後半だ。後半もやっているとは驚きだ。
私が小学生のころは、会場(小学校の校庭)に集合して体操をするのは、夏休み前半の7月だけだった。
地域や子ども会によってはやったりやらなかったり、あるいは期間も短かったり、長かったりするのだろう。
ざっと目視したところでは、保護者が3人、子どもが7~8人だった(注・8月22日には全体で15人前後にふくらんでいた)。
高齢化だけでなく、少子化が進んで久しい。いわきの方言でいうところの「ささらほさら」(まばら)だ。
ブログで17年前、同じ場所のラジオ体操を紹介した。当時は朝晩の散歩を日課にしていた。小学校が夏休みに入った直後、偶然、ラジオ体操会に出くわしたのだった。
写真には40人ほどの子どもと保護者が写っている。参考のためにそれを再掲する=写真。文章も抜粋して載せる。
――ある日、いつもの時間より小一時間遅れて散歩に出た。と、近くの県営アパートの内庭に子どもたちが集まっているのが見えた。その先、スーパー(くすりのマルト)の駐車場にも子どもと親たちが集まっている。
すぐ音楽が聞こえてきた。「♪新しい朝が来た 希望の朝だ…」。懐かしい歌である。「ラジオ体操会」が始まったのだ。
散歩コースの中では何カ所でラジオ体操会が行われているのだろう。偶然目にして分かったのは3カ所、いずれも新興住宅地だ――。
今の「ラジオ体操の歌」は1956(昭和31)年3月に発表された。作詞藤浦洸・作曲藤山一郎。その年の夏休みに私も初めて耳にした。以来、朝6時半になると、変わらずこの歌がラジオから流れる。
その意味では唯一、世代と地域を超えて共有されている歌と体操なのかもしれない。
地区の体育祭(今年は8月31日に開催される)では準備運動として、全員でラジオ体操をする。これだけは老人になってもなんとかこなせる。体が覚えている。
それもあって、ささらほさらのラジオ体操会を見ると、寂しくなる。自分が子どものころ、自分の子どもが小さかったころとは比較にならない。まさに少子化の現実を突きつけられた思いがする。
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