2010年8月29日日曜日

モミぼっくり


夏井川渓谷の針葉樹は主に赤松とモミ。無量庵の隣、電力会社の社宅跡(広場)にも大きなモミの木がある。対岸の水力発電所を仕事場にしていた従業員が幼樹を植えたか、実生が育ったか。たぶん植えたのだろう。もう相当年数がたっているはずだ。モミの木の上部に「松ぼっくり」ならぬ「モミぼっくり」ができた=写真

「モミぼっくり」は肉眼でもはっきり見える。20年以上前のことだが、ヒマラヤ杉の球果をもらったことがある。球果は高さおよそ12センチ、径7センチの長卵形だった。モミぼっくりも細身ながら、それと同じくらいに大きいだろう。

ヒマラヤ杉の球果を手に入れたのは11月だった。何日かたつと稠密だった鱗片がゆるみ、芯を残してバラバラに崩れ落ちた。

モミぼっくりもヒマラヤ杉同様、枝先に天を向いて立つ。今は球果が形成されたばかりで淡い緑色をしている。10月ごろに成熟して鱗片が脱落するというから、ばらけ方はヒマラヤ杉とそう変わりあるまい。

わが無量庵にも道端に植えたモミの木がある。先住者の話では、クリスマスのころ、誰かに切られかかったことがある。変な音がするので台所の窓を開けて外を見たら、ギーコギーコやっていた。犯人はすぐ逃走した。そのモミはまだ球果をつけない。

リスはモミの種子を好むという。樹下に青い鱗片が散らばっていれば、リスがモミぼっくりを食い散らかしたあかし。森に入ってチェックする楽しみが増えた。

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