2010年8月19日木曜日

ブルーシート


わが散歩コースの夏井川、これは河口に近い下流だが、もう1カ月近く散歩を休んでいる。今年の夏は、夜明けから夜まで酷暑だ、雨が降れば散歩を休む、強風が吹けば休む――そんなレベルだから、とてもじゃないが汗を噴き出してまで歩きたくない、となる。

でも、夏井川はいつも意識の中にある。車でどこかへ出かけるときに「行き」か「帰り」か、あるいはその両方、堤防のてっぺんの道をゆっくり移動しながら、夏井川の流れを見る。岸辺の動植物ももちろん気になる。

わがふるさとの大滝根山、これは阿武隈高地最大の分水嶺だ。生まれ育った町の大滝根川とは反対の、山陰の南東が夏井川の水源だ。夏井川を介してふるさとの山とつながっている――そういう思いでいつも夏井川を見ている。

右岸の平山崎地内では昨年に引き続き、河川敷の土砂除去工事が行われている。左岸の平中神谷地内でも、同様に護岸工事が行われている。

右岸の山崎。土砂を除去した斜面にブルーシートが張られた=真。前年度には見られなかったことだ。土砂を削り取っただけだから、雨が降れば斜面に溝ができる。そこから土砂が崩れる。それを防ぐことにしたわけだ。

前年度に土砂が除去された河原は既に緑の草で覆われた。やがて大水のたびに土砂が堆積し、灌木が生え、河畔林が形成される。20~30年後には再度、伐採・土砂除去工事が必要になるだろう。流域住民の生命と財産を守るためには欠かせない工事だが、川は人間の思惑を超えて悠々と流れている。

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