2010年8月13日金曜日
平地学同好会会報届く
いわき地域学會に平地学同好会の会報第27号が届いた=写真。同同好会は昭和25年に設立された、いわき有数の研究団体だ。化石や地質に関する論文・短報・随想などが掲載されている。その方面にうといので、丹念に読んでもなかなか頭にはしみこまない。
でも、「日本の治水事業に貢献した明治のお雇いオランダ人を訪ねて」(遠藤真一会員)「中国内蒙古自治区の恐竜発掘地と博物館を訪ねて」(冨田明雄会長)といったノート・随想は、紀行文形式なので素人にも分かりやすい。
冨田会長の文章は、2年前、ミュージアムパーク茨城県自然博物館友の会主催で実施された「ゴビ砂漠の恐竜発掘地と内蒙古自治区博物館新館の見学」ツアーの記録だ。主題を離れるが、内蒙古自治区最後の夜、博物館長主催のお別れパーティーが開かれた。そこで一行は「ホーミー」を聴いた。
「ホーミー」はモンゴルなどで行われている歌唱法の一つ。一人の人間が同時に二つ以上の声を出す。要するに、のどを楽器にしてメロディーを奏でるのだ。冨田会長は「特にテレビなどでは見ていたが、ホーミーの独特の声は蒙古の草原に響き渡るような錯覚におそわれた」と書く。こういう人間の技が私には興味深い。
「ホーミー」は、「世界の民族音楽」といったCDには必ず入ってくる。私もそのCDを持っている。時々、車の中で聴く。塩漬けされたような渋い低音、そして高音。冨田会長ならずとも、テレビで見知っているモンゴルの草原が思い浮かぶ。
ほかには「炭砿と共に大発展したいわきの鉄道」(鈴木勝重会員)「いわき市石炭・化石館『ほるる』リニューアルオープンにあたって」(菜花智会員)の文章から得るところが多かった。「ほるる」には世界に誇る翼竜コレクションがある。実物だ。「ほるる」の学芸員でもある菜花会員がそのことを強調していた。
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