庭は小生物のワンダーランド。ある朝、玄関を開けると、車のサイドミラーを利用してナガコガネグモが窓を遮るように網を張っていた=
写真。一夜のうちに巣をつくったのだろうが、ナガコガネのために車を動かさないわけにはいかない。網ごとすくって近くの灌木に引っ越し願った。
エアコンのない家だから、開け放した茶の間と庭の間には区切りがない。茶の間の先に庭があり、庭の先に茶の間がある。チョウも、ガも、ハチも、蚊も、ハエも出入り自由。セミはおろか、スズメが飛びこんできたこともある。先日は珍しく、アブが電灯に来て止まった。夏井川渓谷で車にまぎれこんだのが現れたか。
庭にはヤブ蚊がひそんでいる。孫は家に来るとすぐ虫よけジェルを持ち出す。手足に塗ってもらったら庭に出る、というわけだ。何度か庭で刺されているうちに学習した。
その孫がセミの抜け殻を見つけた。泥がついている。ニイニイゼミだ。ミョウガやホトトギスの葉裏までのぼってきて、そこで羽化した。孫の背丈とそう変わらない高さだ。言われて取ってやると、おっかなびっくり、指で触れる。つかもうとはしない。
今のところ、孫のお気に入りはダンゴムシ。石をひっくり返してはダンゴムシを容器に集める。ダンゴムシは1週間に一度、急に光を浴びてパニックになる。ダンゴムシにはいい迷惑だが、孫はそうして少しずつ庭のワンダーランドになじんでいく。
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