2016年2月3日水曜日

階段下の白菜漬け

 この冬は、甕(かめ)ではなく桶(おけ)で白菜を漬けている。夫婦2人だけだから、量はそんなに要らない。桶の容量に合わせて毎回、2玉を割って漬ける。
 1月中旬、小名浜のお寺で「初観音」が行われた。境内では「かんのん市」が開催された。一種のフリーマーケットだ。ずいぶん前から、カミサンが「シャプラニール=市民による海外協力の会」のフェアトレード商品を展示・販売している。人間と荷物の運搬係を務めている。

 去年(2015年)、同じ平・神谷地区の知人夫妻が「かんのん市」に参加して、白菜や米などを展示・販売した。白菜2玉を買った。今年も奥さんが友達と参加したので、同じように白菜を買った。

 夏場は糠漬け。台所に甕(糠床)を置いている。冬場は白菜漬け=写真=に切り替える。その容器も台所に置く。この冬は、白菜を漬けるとほどなく表面に湯葉のような白い膜ができた。「産膜酵母」というやつだ。産膜酵母は塩分が足りないときや、保存温度が高いときに発生しやすいのだそうだ。

 この冬3回目は、「かんのん市」で手に入れた神谷産の白菜を漬けた。暖冬対策として、家の東南に面している台所から北側の階段下に桶を移した。家の中では一番冷え込むスポットだ。わきに浴室とトイレがあって、その間に洗濯機が置いてある。夏はよく猫が洗濯機の上で横になっていた。夏に毛皮をまとった生き物が休むところは冬の漬物にもいいはず、というのが理由だ。

 真冬の白菜は甘みが増してうまい。水が上がってしんなりしてきたので、食べ始めると近所からも白菜漬けが届いた。それを食べ終わるのに1週間。きのう(2月2日)、階段下の桶を見たら、表面に少し白い膜が張っていた。煮汁の「あく」と同じように取り除いた。やはり暖冬が影響しているのだろう。

 白菜漬けは空気にさらすと、たちまち乾いて酸化する。見た目も悪い。ごはんのおかずにはもってこいでも、酒のつまみには難しいから、なかなか減らない。すると、古くなる。古くなればよけい産膜酵母が増える。しみ出した水ごとパックに入れて冷蔵庫にしまえば、多少は「膜張り」にブレーキがかかるか。

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