2008年7月24日木曜日

「あっ、ラジオ体操だ」


早朝6時からまりに散歩へ出る。同じ散歩組の大人とすれ違っても、子どもには会わない。それが、親子でサイクリングをしたり、遊園地で子どもたちがおしゃべりをしたりしているのを見かけるようになった。

ある日、いつもの時間より小一時間遅れて散歩へ出た。と、近くの県営アパートの内庭に子どもたちが集まっているのが見えた。その先、スーパーの駐車場にも子どもと親たちが集まっている=写真。すぐ音楽が聞こえてきた。「♪新しい朝が来た 希望の朝だ…」。懐かしい歌である。「ラジオ体操会」が始まったのだ。

散歩の時間が少し早かったために、夏休み恒例の行事が行われていることを知らなかっただけで、子どもたちは親がそうしたように早起きして体を動かしている。半分は寝ぼけまなこで。

散歩コースの中では何カ所でラジオ体操会が行われているのだろう。偶然目にして分かったのは3カ所、いずれも新興住宅地だ。

今の「ラジオ体操の歌」は昭和31(1956)年3月に発表されたという。作詞藤浦洸・作曲藤山一郎。初期のテレビ放送でおなじみの人がコンビを組んだ。子どもたちはその年の夏休みから「♪新しい朝がきた…」を耳にし、歌いもしたわけだ。

私はそのとき、小学校2年生。ラジオ体操会は小学校の校庭で行われた。朝起きて学校へ駆けつけるのがつらかったのを覚えている。ただし、そのあとは子どもの時間。朝食を済ませると、町内の神社へ集合して夏休みの宿題をやる「緑陰教室」が待っていた。それが終われば川へ水遊びに行くか、町の裏山へセミ捕りに行くか、どちらかだ。というわけで、急に少年時代の情景がよみがえった。

半世紀も前のそれと目の前のラジオ体操会は、しかし同じではない。今は子どもの数と同じくらい大人がいる。昔はもっと子どもの自主性にまかせていたような気がするのだが。それも子どもに目をかけすぎるくらい目をかける時代の反映か。

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