2008年7月8日火曜日

日曜日の新聞


夏井川渓谷(いわき市小川町上小川字牛小川)の無量庵は、週末に雨戸を開けるだけだから新聞はない。私が無量庵へ通い始めた十数年前に一度、Mさんが新聞の勧誘に来た。Mさんとは初対面だった。あとでMさんに皮肉っぽく言われたが、そのとき、けんもほろろに断ったらしい。

仕事で関係することが分かってからは、よく顔を合わせるようになった。

月に3、4回、私が無量庵に泊まると、翌朝には何部か玄関先に新聞が置いてある=写真。渓谷の小集落へ配達に来たついでに、サービスで置いていくようになったのだ。私がセミ・リタイアしたあともそれは変わらない。いつか常駐するようになれば、当然、Mさんに連絡して新聞を取る。

さて、Mさんが渓谷へ現れるのは早朝5時前後。こちらはまだふとんの中だ。いつもサービスを受けるだけでは心苦しい。土曜日の夜、お茶菓子類を入れた紙バッグを、メモとともに玄関先に置いた。

メモにはこう書いた。「いつもありがとうございます 少しですがみなさんで食べてください 元気でやっています」

翌朝5時過ぎに玄関を開けると、新聞があった。私のメモが、返事を書き加えて新聞にはさまれていた。「ありがとうございます いただきます。7月6日、5:45分 はれ」。なんだろう、5時前には来ていたはずだから1時間ほど違っている。遅れていると勘違いして慌てて配達していたのか。

ま、それはともかく、Mさんとはメモを介して9カ月ぶりに“対話”した。辞めるあいさつをしていなかったという思いが、それで少しやわらいだ。今度は早起きして、庭にある畑の作物を見ながら話を聴こうかとも思う。いろんなことに精通している人なので。

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