2008年9月25日木曜日

シメジ類を持ち帰ったものの


先日、いわき市田人町でいわきキノコ同好会のキノコ観察会が開かれた。鑑定会が終われば、食菌を除くキノコは袋にまとめて入れられ、山へ返される。食菌は採集した本人が持ち帰るが、1、2本ではいいや、という人も出てくる。もったいないから、その人の分ももらって食菌の数を稼いだ。

ハエトリシメジ、ミネシメジ、アイシメジ、カクミノシメジ、スミゾメシメジ、カノシタ、ムラサキアブラシメジモドキ、ショウゲンジの8種=写真=がそろった。ハエトリ・ミネ・アイの3種は、私の目には区別がつきにくい。鑑定会で違いを学習した。ハエトリは必ず傘の中央が突起する。ミネはとんがらない。アイはどうだったか、忘れた。

いずれにしても、あまり採ったことのないキノコである。本に当たって調理法を考えたが、汁の実・炒め物・煮物と分かれていて、まとめた料理はできそうにもない。まずはゆでて、食べるキノコを除いて冷凍保存をすることにした。人を集めてキノコ汁をつくるときに使うのだ。これまでも採れすぎたときにはそうして冷凍保存をしてきた。

ハエトリシメジは朝の汁の実に限定して食べた。晩酌しながら口にすると悪酔い状態になるというから、夜の楽しみにはとっておけない。ほかはどうしよう。いわき市添野町に住む小川勇勝さんの『野生のきのこ』改訂版(2008年6月発行)をパラパラやって、考え込んだ。

ミネシメジは石鹸臭があり、生食すると中毒する。苦みが強い。アイシメジは生食するとあたる恐れがある。昔からキノコを採集している地元の人たちは、これらを毒キノコ扱いにしているという。そういえば、いわき地方では毒キノコを「ツキヨタケ」と称するところがある。地上性のキノコも、毒キノコは「ツキヨタケ」になる。前にそんな話を聞いた。

小川さんが食べないのであれば、冒険はしない方がいい。ミネとアイは冷凍保存から除外するのだ。キノコ汁を食べたら体がおかしくなった、なんて事態は避けなくてはならないから、自信のあるものだけを保存するに限る。余談ながら、小川さんの本には仮称「ドクワカフサタケ」試食記録、つまり小川さんのキノコ中毒体験記が載っている。

そこまではしたくない。キノコに関しては、食べる欲望より食べない勇気が大切なのだ。

0 件のコメント: