夏井川渓谷(いわき市小川町上小川字牛小川)のアカヤシオ(岩ツツジ)の花が間もなく満開になる。
金曜日(4月3日)には数カ所にすぎなかったピンク色の花のかたまりが、きのう(4月5日)は目を凝らさなくともそれと分かるようになった。2日たって開花した本数は3倍に膨らんだ。そうなると加速度がつく。次から次に花が開いて、急斜面はピンク色の花を点描した一大キャンバスになる。
対岸から花を眺めるだけではつまらない。この十数年は毎年、対岸に分け入ってアカヤシオの花の下に立つ。少し足を延ばしてアカヤシオの花の上に立ってみようか――対岸の小道を歩いているうちに気持ちが動いた。
夏井川渓谷の最大の名勝「籠場の滝」の対岸は岩盤がむき出しになっている。アカヤシオの群落の1つでもある。その岩盤の奥に尾根越えの小道がある。てっぺんに立てば、アカヤシオの花と夏井川と籠場の滝が眼下に見える。急坂だがゆっくり行けば疲れることはない。
早朝は薄曇り、やや強い風だったのが、昼前には晴れて強風になった。ビュービュー風が木々を揺らしている。無量庵の下の小流れにいたカミサンには「ボキッ、ボキッ」と木の枝の折れる音が聞こえたという。その中を、帽子を押さえながら尾根のてっぺんに立つ。峠まで上るのはごみ拾いを兼ねた昨年11月の「紅葉ウオーキングフェスタ」以来である。
谷底では、花は頭上にある。尾根道では目と同じ高さに、眼下に花が展開している。ここまで来れば被写体には事欠かない。青空の下、V字谷にこぼれ落ちるようにして咲いているアカヤシオの花にレンズを向けた=写真。
淡いピンク色の花が尾根道に落ちていた。今にも開こうとする濃いピンク色のつぼみも落ちていた。「花散らし」どころか「つぼみ散らし」の強風だ。風はV字谷になだれ込んで凶暴になるのか。
厳しい環境を選んで群落を形成してきたアカヤシオだから、「つぼみ散らし」の強風も織り込み済みなのだろう。「富まず減らさず」で現状維持を続ける、滅びを避ける――それがアカヤシオの戦略だとしたら、大したものだ。
金曜日(4月3日)には数カ所にすぎなかったピンク色の花のかたまりが、きのう(4月5日)は目を凝らさなくともそれと分かるようになった。2日たって開花した本数は3倍に膨らんだ。そうなると加速度がつく。次から次に花が開いて、急斜面はピンク色の花を点描した一大キャンバスになる。
対岸から花を眺めるだけではつまらない。この十数年は毎年、対岸に分け入ってアカヤシオの花の下に立つ。少し足を延ばしてアカヤシオの花の上に立ってみようか――対岸の小道を歩いているうちに気持ちが動いた。
夏井川渓谷の最大の名勝「籠場の滝」の対岸は岩盤がむき出しになっている。アカヤシオの群落の1つでもある。その岩盤の奥に尾根越えの小道がある。てっぺんに立てば、アカヤシオの花と夏井川と籠場の滝が眼下に見える。急坂だがゆっくり行けば疲れることはない。
早朝は薄曇り、やや強い風だったのが、昼前には晴れて強風になった。ビュービュー風が木々を揺らしている。無量庵の下の小流れにいたカミサンには「ボキッ、ボキッ」と木の枝の折れる音が聞こえたという。その中を、帽子を押さえながら尾根のてっぺんに立つ。峠まで上るのはごみ拾いを兼ねた昨年11月の「紅葉ウオーキングフェスタ」以来である。
谷底では、花は頭上にある。尾根道では目と同じ高さに、眼下に花が展開している。ここまで来れば被写体には事欠かない。青空の下、V字谷にこぼれ落ちるようにして咲いているアカヤシオの花にレンズを向けた=写真。
淡いピンク色の花が尾根道に落ちていた。今にも開こうとする濃いピンク色のつぼみも落ちていた。「花散らし」どころか「つぼみ散らし」の強風だ。風はV字谷になだれ込んで凶暴になるのか。
厳しい環境を選んで群落を形成してきたアカヤシオだから、「つぼみ散らし」の強風も織り込み済みなのだろう。「富まず減らさず」で現状維持を続ける、滅びを避ける――それがアカヤシオの戦略だとしたら、大したものだ。
1 件のコメント:
また、また露沾、元藩主になっていますね!前の先輩の忠告、届いて居ないのかな?
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